おかわり二塁打2本で点火!西武球団新の9本乱れ打ち!

[ 2015年5月14日 08:55 ]

<日・西>5回無死二、三塁、二塁打を放った中村

パ・リーグ 西武8―7日本ハム

(5月13日 札幌D)
 8―7。西武が2試合連続の先発全員となる17安打で日本ハムに打ち勝った。象徴したのが、1試合9二塁打の球団新記録。その中心にいたのが、4番の中村だった。

 「(なぜ二塁打が多いかは)分からないです。たまたまじゃないですか」。本人はそう振り返ったが、追い込まれる前まで一発を狙ってフルスイングしていた昨季までの姿とは明らかに違う。2点を追う3回に反撃の左中間適時二塁打。再び2点を追う5回無死二、三塁でも同点の左中間2点二塁打を放った。いずれもコンパクトに叩き、外野の間を抜いた。カウントは1ボールと1ボール1ストライクだった。

 二塁打数はリーグトップで14本の同僚・森に次ぐ13本。年間52本ペースで、昨年の19本を大きく上回っている。5度の本塁打王を獲得している主砲だが、田辺監督は「状況に応じて走者を還そうという意識が強い」と今年の変化を口にする。宮地打撃コーチも「優勝したい気持ちが強いんだと思う。一発が欲しい場面でも、チーム打撃に徹している」と分析した。

 大阪桐蔭の後輩で本塁打王を争うリーグトップの日本ハム・中田が目の前で12号を放ち、4本差とされた。だが、中村は打線の合言葉である「粘りとつなぎ」を徹底し、2二塁打で2位・ソフトバンクに2・5ゲーム差をつける勝利に貢献。3打点で36打点とし、ロッテ・クルーズを抜いてリーグトップに躍り出た。

 2日前、新千歳空港に着くと早速、好物のミルクソフトクリームを売店で購入。おいしそうにペロペロなめていたが、この日は日本ハム投手陣をペロリと平らげた。「勝てて良かったです。ただそれだけですね」。どこまでもマイペースで、頼りになる4番だ。

 ≪9二塁打以上は史上12度目≫ 西武が球団新記録の9二塁打。1試合9二塁打以上は、楽天が13年8月4日の日本ハム戦で記録したプロ野球記録の11を筆頭に史上12度目。なお、これまでのチーム記録は過去4度の8だった。

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