岩田、気迫の投球で3勝!虎の連敗ストッパー襲名だ!

[ 2015年5月14日 05:30 ]

<ヤ・神>ウイニングボールを手にナインとハイタッチする岩田(左)

セ・リーグ 阪神7―5ヤクルト

(5月13日 神宮)
 “阪神連敗ストッパー”の襲名にふさわしい勝利への執念を見せた。チームの3連敗を止めたのは、また岩田だった。7回2死一塁で降りて3失点も主導権は決して渡さず、3勝目をつかんだ。

 「走者を出さないのが一番なんですけどね」

 試合後の第一声に疲労感が表れたように6回以外は毎回走者を背負った。1回は1死二塁を切り抜け、2回に序盤最大のヤマ場が来た。2死二塁で西田との勝負を避けながら投手の新垣に予想外の左前打でつながれ、満塁で山田と対した。

 ギアを入れた。初球から直球で挑んでカウント1ボール2ストライクと追い込み、最後も直球を投げ込んだ。内角に構える梅野のミットに対し、実際のコースは真ん中付近。力押しした144キロで空振りを奪い、ガッツポーズを作るほど感情を高ぶらせた。全4球の直球勝負を制し、球場の空気は一変。直後に梅野に先制弾が出たことは偶然ではない。岩田の気迫が呼んだ。

 3回に畠山に被弾しても崩れず、先発の責任を果たした。振り返れば、前回5日の中日戦も3連敗中だったチームを7回2失点の力投で救い、2戦連続の連敗阻止だ。昨季も防御率8・74と相性の悪い神宮球場では3年ぶり白星。「考えても仕方ない」。気に留めない様子も頼もしい。「何もないけど、チームが勝てたのは大きい。野手の方にたくさん点を取ってもらって感謝です」。自分のことよりもチームの勝利だけを静かにかみしめた。

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