オリ竹原 ずっこけランニング弾献上も…一発&勝った

[ 2014年5月7日 05:30 ]

<オ・ロ>初回無死、荻野貴の左前の打球を追った竹原は、尻もちをついてランニング本塁打にしてしまう

パ・リーグ オリックス8―2ロッテ

(5月6日 京セラD)
 2万9000人の観衆にお尻をさらけ出して、尻に火がついた。まさに自作自演。プロ野球史に残るオリックス・竹原のワンマンショーは、プレーボール直後に最大の見せ場が訪れた。

 初回。西が先頭打者・荻野貴に初球を投げた瞬間、左翼手の竹原は打球に対処するため腰をかがめた。事件が起きたのはその直後。視界に遊撃手の頭上を越えたライナー性の打球が飛び込んできた。鋭い当たりは竹原の手前でバウンド。と同時に竹原は下半身に衝撃を覚えた。ボールに触ることなく、人工芝に足を取られて尻もちをつきながら激しく横転。ボールは左翼フェンスまで転々とし、荻野貴は俊足を生かして本塁に生還。史上初となる「初回先頭打者初球ランニング本塁打」が記録された。

 誰もが目を疑い、あ然とする場内。マウンドの西も口を開けたまま立ち尽くした。そんな雰囲気を察した竹原は孤独の左翼でばつが悪そうに視線を下に向けた。しかも相手は古巣のロッテ。「(体勢を)立て直せなかった自分のミスです…」。回を終えてベンチに戻った時は顔面そう白だ。

 前日5日に出場選手登録され、今季初出場。11年8月26日ロッテ戦(ほっと神戸)以来3年ぶりの4番スタメン出場も、いきなり空回りした。初回1死二塁の勝ち越し機で捕邪飛に倒れると顔はさらに色を失った。ベンチで森脇監督に声をかけられても「正直、あの辺はよく覚えていないです。自分にイライラしていたので…」と平常心を失っていた。

 しかし、野球の神様は見捨てなかった。3―2の3回1死。古谷のチェンジアップを無心で振り抜くと、打球は左翼スタンドへ消えた。「狙うとか全く考えていない。どうにかしたい気持ちだけだった」チームとして5連敗中だった天敵・古谷攻略の期待が込められたオーダーで、4番が流れを引き寄せる1号ソロ。森脇監督に「いろいろな思いがこもったホームラン。素晴らしい」と言わしめた。

 竹原自身、08年6月の中日戦(千葉マリン)でランニング本塁打を経験している。当時も何でもない飛球を左翼手が見失いラッキーな思いをしたが、今度は自身がかつての同僚をアシスト。天国から地獄、まさに野球の怖さを痛感し、「ホッとしましたよ。マジで…」。試合後の表情には、ようやく生気が戻っていた。

 ▽竹原のランニング本塁打(08年6月4日中日戦) この日に出場選手登録され、即「8番・左翼」でスタメン出場。2回2死の第1打席で左翼に高い飛球を放ったが、千葉マリン(現QVCマリン)上空の薄暮の影響で左翼手の和田が打球を見失った。竹原はボールが外野を転々とする間に生還した。

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