バレ 不発に神宮騒然 乱闘あり四球に阪神ファンもブーイング

[ 2013年9月15日 06:00 ]

<ヤ・神>6回2死二塁、乱闘の仲裁に入るバレンティン(中央)

セ・リーグ ヤクルト2-0阪神

(9月14日 神宮)
 騒然、また騒然。プロ野球新記録の56号本塁打にあと1本と迫っているヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(29)は14日、阪神戦で3試合連続の不発に終わった。6回に本塁でのクロスプレーをめぐって乱闘騒ぎが起こり、ヤクルトの相川亮二捕手(37)と阪神のマット・マートン外野手(31)が暴力行為で退場処分。バレンティンの8回の最終打席が敬遠気味の四球となったことで、神宮球場は最後まで異様な雰囲気に包まれた。

 バレンティンの最終打席はブーイングの嵐に包まれた。神宮球場は3万1047人の観衆で満員札止め。ヤクルトファンだけでなく、虎党までもが阪神3番手の渡辺に対して、「逃げるな」と容赦なくバ声を浴びせた。

 「歩かされると思った。がっかりだよ。阪神ファンも含めてみんなが本塁打を見たいと思っている。(ブーイングは)うれしかったよ」

 8回2死一、二塁。プロ野球新記録の56号を期待するファンの大歓声に出迎えられて、バレンティンは打席に入った。しかし、渡辺の初球が暴投となり、二、三塁となって一塁が空いた。捕手が立つことはなかったが、阪神バッテリーは当然のように1ボールから3球連続で外角に大きく外れるボール球を選択。バットを振れずに唇をかみしめて一塁へ歩いた。

 球場が騒然となったのは、8回が初めてではなかった。6回2死二塁。福留の中前打で本塁を突いた二塁走者・マートンが、捕手・相川に右肘を突き出すようにして上半身からタックル。倒れ込んだ相川が激高、マートンを突き飛ばした。このクロスプレーをめぐり、両軍ベンチからナインが飛び出す大乱闘に発展。両軍の間には、5月12日にも田中雅がマートンに激突されて左鎖骨を折る因縁があった。ヤクルトは翌13日のセ・リーグ理事会でラフプレーに関しての検証を求めたほどだった。

 ただ、バレンティンは冷静で、興奮の収まらないマートンをなだめにいった。「試合ではああいうことは起こり得る。自分としては気持ちの変化はなかった」と振り返った。

 この日は、55号を放った11日と同じ膝下からストッキングを見せるクラシックスタイルでプレー。験を担いだが、3打数1安打1四球。56号は3試合連続で持ち越しとなった。「向こうだって本塁打を打たれたくない。きょうの藤浪は素晴らしかった」。一発こそ出なかったが、4回の第2打席は外角球を逆らわずに右前に運んだ。外角主体の攻めを徹底する阪神バッテリーに一矢を報い「大振りせずに打てた。そういうふうに心掛けていけば、いつか本塁打は出る」と受け止めた。

 神宮6連戦の最終日となる15日は、大型の台風18号が接近しており、試合開始の午後6時以降の降水確率は70%。雨天中止となれば、次に神宮に戻ってくるのは24日の巨人戦となる。本拠地でのメモリアル弾を誓っていた主砲も、最後は「こうなったら球場うんぬんじゃなく、早く1本打って解放されたい」と本音をのぞかせた。

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