藤浪 バレねじ伏せた “鬼門”神宮3戦3敗も魅せた真っ向勝負

[ 2013年9月15日 06:00 ]

<ヤ・神>2回無死、バレンティン(手前)を空振り三振に仕留める藤浪

セ・リーグ 阪神0-2ヤクルト

(9月14日 神宮)
 神宮では3戦3敗となった。阪神・藤浪は自己2番目に長い7回1/3を投げて5安打2失点。試合後は「自分の小さなミスから失点してしまった」と反省の言葉を並べた。

 「内容は悪くなかったと思う」と振り返ったように、この日は立ち上がりからセットポジションで投球し5回まで2安打無失点。しかし、マートンが退場した乱闘騒ぎが起きた直後の6回に崩れた。盗塁と暴投で1死三塁として遊ゴロで先制点を与えると、7回には一塁へのけん制が悪送球となって三塁まで進まれ、スクイズで失点した。

 それでもシーズン本塁打のプロ野球新記録がかかるバレンティンとの対戦では真っ向勝負で満員の観衆を沸かせた。2回先頭で迎えた第1打席の初球はこの試合最速151キロの直球。119キロのカーブで追い込むと、最後は外角スライダーで空振り三振に斬った。4回の第2打席は初球のフォークボールを右前に運ばれたが、6回の第3打席は全5球中4球が直球という力勝負を挑み、150キロで三飛に仕留めた。

 「(バレンティンには)しっかり投げられた。ヒットを1本打たれたが、(内容は)良かったんじゃないかと思う」

 球場は1球投げるごとにフラッシュがたかれ、ボールを投げればブーイングが湧き起こる異様な雰囲気に包まれたが、19歳は全くひるむことはなかった。バレンティンとの対戦成績は11打数3安打だが、本塁打は許していない。

 「なかなか経験できない雰囲気の中で緊張感を持ってやれたことはよかった」。11勝目はならなかったが、成長につながる糧をまた一つ手にした。レギュラーシーズンの登板はあと3度か。13勝のヤクルト・小川らとの新人王争いも正念場だ。

 ≪バレに被本塁打0≫藤浪(神)が7回1/3を2失点で敗戦投手。ヤクルト戦は今季2勝3敗となったが、神宮では3戦3敗(防御率2・60)と鬼門になっている。この日はバレンティン(ヤ)と3打席対戦し、打たれた安打は単打1本。今季通算では14打席対戦があり、11打数3安打で本塁打はない。バレンティンと8打席以上対戦し被本塁打0の投手は5人いるが、新人は藤浪だけだ。

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