黒田自己最多タイ13勝目 堅守見せたGグラブあるぞ

[ 2012年9月7日 06:00 ]

<レイズ・ヤンキース>4回2死、ジェフ・ケッピンジャーの一ゴロを処理する黒田博樹

ア・リーグ ヤンキース6-4レイズ

(9月5日 セントピーターズバーグ)
 ヤンキースの黒田博樹投手(37)が5日(日本時間6日)のレイズ戦で6回8安打4失点の粘投。制球に苦しみながらも、昨季から無失策を続けている軽快な守備で自らを助け、メジャー自己最多タイの13勝目を挙げた。同点の7回には代走で出場したイチロー外野手(38)が相手の悪送球を誘って決勝のホームを踏み、黒田の白星をアシスト。負ければ首位陥落の可能性もあった一戦で、チーム一丸となって勝利をつかんだ。

 投球内容よりも勝ったことに意味があった。負ければ6月10日以来の首位陥落の可能性もあった一戦。試合前には約20分間の緊急ミーティングも開かれた。6回を4失点ながら、チームの連敗を3で止めた黒田は「勝たないといけない試合。相手の流れが良く、ピッチングに苦労したが、悪い内容で勝てたのは大きい」と振り返った。

 06年の第1回WBCでの疑惑の判定で有名となったボブ・デービッドソン球審の安定しないストライクゾーンに、本来の両サイドの出し入れは影を潜めた。5回には2死からの四球と連続長短打で同点とされ、1点をリードしてくれた6回もスコットにソロを浴びた。しかし、7回に味方が再び勝ち越し。昨季に並ぶ13勝目を手にした。

 大きかったのは、2回の黒田のフィールディングだ。先頭スコットの三塁前へのゴロをバックハンドでつかんでアウト。さらに1死二、三塁ではジョンソンが意表を突くバント。これも素早く処理すると、三塁走者がスタートを切っていないことを確認し、冷静に一塁へ投じた。「何があっても動揺せずに投げることが大事だった」。実はこの高い守備力こそ黒田のもう一つの武器なのだ。

 今季40回の守備機会で失策ゼロ、守備率10割はア・リーグ1位。ミック・ミレハー内野守備走塁コーチは「ゴールドグラブのチャンスは十分ある。スタートが速いし、グラブさばきも正確」と語る。黒田は昨季も無失策で、ナ・リーグのゴールドグラブ賞投手部門の次点だった。今季はスポーツ専門局ESPNなどでも黒田の守備力が紹介されており、日本投手初の受賞の可能性は高い。

 打線の援護に恵まれていなかった黒田にとって、自責3以上での勝利は今季初。「たまにはこういう展開がないとしんどい」と笑うが、チームで唯一先発ローテーションを守ってきた自負はある。「チームの中でも大事なポジションにいる。自分にプレッシャーをかけてここまでやってきた」。昨オフ、ヤ軍は大一番での勝負強さを評価して黒田を獲得した。し烈な地区優勝争いでこそ、背番号18の真価が発揮される。

 ≪ア・リーグGグラブは本命不在≫ア・リーグの投手で35回以上の守備機会で無失策は黒田だけだ。黒田は昨季も51度の守備機会で失策0。50度以上の守備機会で無失策は大リーグ全体でも、黒田とローシュ(カージナルス)だけ。ア・リーグのゴールドグラブ賞投手部門は、昨年まで3年連続受賞のバーリーがホワイトソックスからナ・リーグのマーリンズに移籍。本命不在で、黒田にチャンスは十分ある。

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