阿波野氏が巨人2軍投手コーチ就任へ 左腕育成を期待

[ 2011年11月3日 06:00 ]

堀内監督(右)時代に投手コーチを務めた阿波野氏

 巨人の来季2軍投手コーチに、巨人OBでもある阿波野秀幸氏(47)と田畑一也スコアラー(42)が就任することが2日、分かった。3日に正式発表される。

 阿波野氏は1軍投手コーチを務めた05年以来、7年ぶりの巨人復帰。チームのウイークポイントでもある左腕投手の育成を託される。近鉄、巨人、横浜で現役生活を終えたあと、01年に巨人の2軍投手コーチに就任。04年から2年間は1軍投手コーチを務めた。球団は07年から今年まで社会人・住友金属鹿島の投手コーチを務めたアマチュア球界での指導経験にも着目。プロ、アマ球界で培った視点が2軍での指導に有効と判断して招へいを決めた。

 今季、内海が18勝で最多勝を獲得も、ローテーションを守った左腕は1人だけ。内海に次ぐ左腕では中継ぎの山口が5勝しただけで左腕育成が急務となっている。今秋ドラフトで6投手を獲得したが、1位指名の松本(英明)ら3人が左腕。近未来の左腕王国確立のための基礎作りが、阿波野氏の手腕に託される。

 また、田畑氏は大工だった92年にダイエーにテスト入団しヤクルト、近鉄、巨人と渡り歩いた苦労人。02年に現役引退し、03年から巨人のスコアラーを務めた。コーチ業は初めてだが、スコアラーとして得た観察眼でチームに新風を吹き込むことが期待される。 

 ◆阿波野 秀幸(あわの・ひでゆき)1964年(昭39)7月28日、東京都生まれの47歳。桜丘―亜大から86年ドラフト1位で近鉄入団。1年目の87年に15勝を挙げて新人王を獲得。89年には19勝を挙げて最多勝、リーグ優勝に貢献した。95年巨人、98年横浜に移籍し00年引退。通算305試合に登板し、75勝68敗5セーブ、防御率3.71。01年から05年まで巨人、06年横浜で投手コーチ。07年からは住友金属鹿島コーチ、野球評論家。

 ◆田畑 一也(たばた・かずや)1969年(昭44)2月27日、富山県生まれの42歳。高岡一―北陸銀行―田畑建工を経て91年ドラフト10位でダイエー入団。96年ヤクルトへ移籍し12勝をマーク。97年に15勝を挙げてリーグ優勝に貢献。00年近鉄、01年巨人でプレー。02年に現役引退。通算166試合で37勝36敗1セーブ、防御率4.14。03年から巨人スコアラー。

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2011年11月3日のニュース