巨人育成ドラ1・松井 力蓄え…高校同期に来年こそリベンジを

[ 2023年6月8日 08:00 ]

巨人・松井
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 巨人に「松井」の名が帰ってきた。昨秋の育成ドラフト1位で入団した松井颯投手(22)が5月21日の中日戦で5回無失点で、プロ初勝利を挙げた。中6日で迎えた同28日の阪神戦では勝ち負けはつかなかったが、5回1失点と好投した。

 花咲徳栄時代は4番手投手。3年夏の甲子園で1イニングのみの登板に終わった舞台で、成長した姿を見せつけ「甘い球は打たれてしまうけど、ちゃんと投げきれたら、通用するなというのは、改めて分かった」とうなずいた。

 ところが、3度目の登板となった6月4日の日本ハム戦でプロの洗礼を浴びることになる。初めて勝利投手の権利を得られる5回を持たず、3回7安打5失点KO。1点リードの3回2死一、二塁で、松井から左翼席に3ランを放ったのは花咲徳栄時代の同期で、当時エースだった野村だった。「大学で化けると言われていた。1軍で対戦できてうれしいし、高校のポジションからここまで上がってくるのも凄い」と称えた野村に対し、松井は「意識していたつもりはなかったけど、うまくやられた」と振り返った。

 この日の登板後、阿波野投手チーフコーチは「投手に打たれたり、アウトを取り損なったことが、自分を苦しめるようにもなってしまった。これまでの2試合で投げられたボールが、ちょっと左打者の外に抜けるようなボールが多かった」と課題を挙げ、松井は出場選手登録を抹消された。レギュラーシーズンで野村と顔を合わせるのは来年の交流戦。力を蓄え、ライバルにリベンジする姿を楽しみにしている。(記者コラム・花里 雄太)

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