広島・九里 自身3連勝で5勝 防御率「1・826」両リーグトップ浮上 新井監督「ナイスピッチング」

[ 2023年6月8日 06:20 ]

交流戦   広島1―0日本ハム ( 2023年6月7日    エスコンフィールド北海道 )

<日・広>スラィリーと笑顔で写真に納まる九里(撮影・高橋 茂夫)
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 広島・九里が北の大地で躍動した。初めて立ったマウンドで7回2安打無失点。自身3連勝でチームトップの5勝目を挙げた。チームを2連勝へとけん引する奮闘が際立った。

 「最少失点で切り抜けていけば、必ず野手の方が点を取ってくれると思っていた。変に考え過ぎず、最少失点で切り抜けるためには、という考えでマウンドにいました」

 試合後には最大の失点危機を迎えた時の心境を明かした。0―0の3回1死満塁の場面。前日6日の第1戦で本塁打を記録していた松本剛と対峙(たいじ)した。息詰まる緊張感の中でも決して制球は乱れなかった。すべて外角低めにコントロール。1ボール1ストライクから4球連続ファウルで粘られた。勝負は7球目。外角へのスライダーで一邪飛に打ち取ると、続く万波はわずか1球で遊ゴロに抑えた。

 「思ったところにボールが行くことの方が少なかったけど、野手の方が本当にいいプレーをしてくれて、坂倉もいろいろ考えながらリードしてくれた」

 本調子ではなかったもののスコアボードに「0」を並べた。安定した投球で3者凡退は4度。1―0の投手戦を制して交流戦では昨年6月2日の日本ハム戦(マツダ)以来の勝利を挙げた。チームは昨年5月31日からの日本ハム3連戦以来となる交流戦6カードぶりの勝ち越し。くしくも前回の交流戦カード勝ち越しへと導いたのも九里だった。1勝1敗で迎えた6月2日の第3戦に先発して6回途中3失点で勝利を呼び込んだ。

 2年連続の好投に新井監督も称えた。「本当にナイスピッチングだった」。防御率は1・830の阪神・村上を抜いて1・826で両リーグ単独トップに浮上。「(防御率トップは)関係ないです」。最後まで数字には興味を示さなかった10年目右腕はチームの勝利しか見ていない。

 <交流戦6カードぶり勝ち越し>○…広島が18年以来、交流戦開催4シーズンぶりの連勝。カードの勝ち越しは22年の日本ハム戦(マツダ)以来6カードぶり。敵地開催での勝ち越しは19年6月14、15、25日の楽天戦(楽天生命)●○○以来、開催3シーズンぶり。8日も勝ってカード3戦全勝なら、18年楽天戦(マツダ)以来、敵地では17年の日本ハム戦(札幌ドーム)以来になる。

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