ソフトB・東浜 セ6球団制覇4勝 新しい武器「インカット」で三塁踏ませず チームは交流戦首位浮上

[ 2023年6月8日 06:00 ]

交流戦   ソフトバンク4―0DeNA ( 2023年6月7日    ペイペイD )

<ソ・D>笑顔でポーズする甲斐(左)と東浜(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは7日のDeNA戦で、先発・東浜巨投手(32)が7回2安打無失点の好投を見せ今季4勝目を挙げた。東浜はこれでセ・リーグ全6球団から白星を挙げた。貯金6で迎えた試合で5連敗だったチームは、今季6度目の3連勝で貯金を今季最多「7」とし、首位オリックスとのゲーム差を1に縮めた。交流戦はオリックスに並び首位に浮上した。

 登板後、いつも通りに大粒の汗をかいているが、表情の爽快さが違った。東浜が今季9度目の先発で7回無失点。三塁すら踏ませず、自身の連敗も3で止める4勝目を挙げた。

 「先発はずっと(零封を)続けていかないといけないし、そこを目指してやってる。なかなかできないけど内容を見れば準備してきたことは出せたかな」

 被安打も今季最少の「2」。4回2死で宮崎に42球目のシンカー。7回2死での92球目カットボールをソトに、いずれも左前に運ばれただけ。1―0の5回に2四球が絡んで2死一、二塁となったが京田を自慢の宝刀シンカーで左邪飛。もはやピンチはなかった。

 6日の初戦に先発した有原から学んだテーマは「メリハリ」。強力打線に対した投球で、抑揚を付けた。「決め球のパターンの1つとして今日は多投しました。はまった」と振り返るのが右打者への内角を攻めるカットボールだった。2回先頭で4番牧に投じると内角球に慌てながら見逃し三振。同じ右打者の内角に投げてもシンカーとは逆に曲がる変化球で目先を変えた。なおも1死一塁でソトにも投じて二ゴロ併殺打。「インカット」は新たな東浜の武器だ。

 藤本監督も「もう少し投げてもらいたかったけどね。コントロールが良かった、低めのいいコースに行ってたよね」と先発の柱として期待し続ける右腕を称えた。これでDeNA戦では3度目の先発で初勝利となった。パ・リーグの5球団に加えて、セ界をも制覇し、11球団から白星を刻んだ。

 チームも今季5度目の零封勝ち。貯金6で迎えた試合で5連敗だったが、今季6度目の3連勝で貯金を今季最多の「7」とし、オリックスと並び交流戦首位タイに浮上した。東浜は5月6日ロッテ戦以来、1カ月ぶりの白星。誕生月となる6月の初登板での好投をきっかけとする。「悔しい思いもあったけど、少し気持ち的に楽になったかな。いいきっかけの1勝にしたい」。弾みも自信も付く、見事な99球だった。(井上 満夫)

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