奈良学園大・エース右腕の植木佑斗が意地の10回完投「野手を信じていた」

[ 2022年9月3日 22:29 ]

近畿学生野球秋季リーグ 第1節1回戦   奈良学園大7―2阪南大(延長10回、タイブレーク) ( 2022年9月3日    シティ信金スタジアム )

<奈良学園大・阪南大>10回完投勝利を挙げた奈良学園大・植木佑斗
Photo By スポニチ

 奈良学園大がタイブレークを制し、開幕戦勝利を飾った。エース右腕で主将の植木佑斗(3年)が10回で135球を投げ切った。

 「味方が打つ、打たないに関係なく、僕の仕事はゼロで抑えること。野手を信じていました」

 阪南大の最速148キロ右腕・加賀見一輝(4年)との投手戦。1―1の6回に2点目を失ったが、打線の援護を信じて淡々とアウトを重ねた。3番から始まる8回裏の攻撃を3者凡退に抑えると、投手が交代した9回表に同点。無死一、二塁で始まるタイブレークの10回表に味方が押し出し四球などで5点を勝ち越し、その裏を3者凡退で締めた。

 10回のマウンドにも当然のように上がったことについて「僕が投げるときは、いつも完投なので」と涼しい顔で振り返り、酒井真二監督も「よほどのことがない限り、最後まで植木でいくと決めていました」と、全幅の信頼を寄せた。

 タイブレークの投球成績は参考記録となるため勝利投手にはならないが、チームが勝ったことは事実だ。

 「今日は野手に助けられてばかりでした。これからも苦しい試合が多くなると思うが、粘り強く『チームで勝つ』ことをやっていきたい」

 謙虚な主将は自らの功を誇らず、チーム一丸となって4季ぶりの優勝へ突き進む。

続きを表示

2022年9月3日のニュース