小林咲里奈 大逆転VでマスターズGC切符 女子レギュラーの部制すも総合優勝届かず「悔しい」

[ 2024年5月27日 05:11 ]

第10回マイナビシニア&レディースカップ最終日 ( 2024年5月26日    千葉県柏市 藤ケ谷CC=男子シニア6884ヤード、女子レギュラー6381ヤード、女子レジェンズ6260ヤード、いずれもパー72 )

<第10回マイナビシニアアンドレディースカップ・第2日>女子レギュラーの部を優勝し笑顔を見せる小林咲里奈(撮影・西尾 大助)
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 大逆転Vだ。11位で出た小林咲里奈(31=アシスト)が67の猛チャージで、通算4アンダーで女子レギュラーの部で優勝。NOBUTA GROUP マスターズGCレディース(10月17~20日、兵庫・マスターズGC)の出場権を得た。小林ら3人が同スコアで並んだが、18番からのカウントバックで寺西明(58=安原HD)が2年連続総合優勝を果たした。マイナビの土屋芳明代表取締役社長執行役員から賞金150万円が贈られた。

 喜びと悔しさが入り交じった複雑な心境だった。女子の部で優勝した小林は「うれしい半面、もったいない気持ちです」と苦笑いしながら振り返った。

 それだけ最終日のプレーには手応えがあった。出だしの10番で2メートル、11番では7メートルを沈めて勢いに乗り4連続バーディーを奪った。18番で2メートルのバーディーパットがもう一転がりして入っていれば、22年大会の表純子以来となる女子選手の総合優勝だっただけに「全然、悔しいです」と口をとがらせるのも無理はなかった。

 13歳から両親の勧めでゴルフを始め、高校時代に日本女子オープンに出場したのをきっかけにプロを目指した。16年に下部ツアーで優勝し翌年レギュラーツアーにフル参戦したものの、1打差の予選落ちが続いて低迷。その悩みもあって体重が5キロ減り、飛ばす体力もなくなった。20~21年シーズンは出場した21試合のうち19試合で予選落ち。残る2試合も棄権で一円も稼げず「長いパー4では、2打でグリーンに届かなくなった。もう無理」とツアー挑戦を本気で諦めかけた。

 ところが成績不振で試合出場の機会が減ったことで、逆に練習時間の確保が容易になり、22年からスイング改造に取り組み始めたことが転機になった。「飛ばす人のスイングはみんなフォローが大きい。それをまねるようにしたら飛ぶようになりました」と飛距離が40~50ヤードもアップし大きな自信をつかんだ。

 この優勝で女子ツアーのトップクラスの高額賞金大会、NOBUTA GROUP マスターズGCレディースの出場権を獲得。レギュラーの試合は21年以来となる。「頑張りたいです。今の飛距離でもう一度勝負できたらうれしいです」と秋の大舞台に思いをはせていた。

 ◇小林 咲里奈(こばやし・さりな)1993年(平5)5月3日生まれ、埼玉県本庄市出身の31歳。両親の勧めで13歳でゴルフを始める。大宮中央高を経て13年に2度目の挑戦でプロテスト合格。同期には鈴木愛や成田美寿々らがいる。16年にステップアップツアーのダイクレ・レディースでプロ初優勝。レギュラーツアーの自己最高成績は17年フジサンケイ・レディースの24位。1メートル58、52キロ。

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