“3強決戦”歩夢に分!考え方や性格に違い 金メダルの“鍵”は…

[ 2018年2月13日 10:10 ]

平昌冬季五輪 スノーボード・ハーフパイプ男子

公式練習でエアを決める平野
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 【今日のツボ教えます】 スノーボード・ハーフパイプ男子は13日に予選、14日に決勝が行われる。個性豊かな実力者たちがそろい、ソチ五輪銀メダルの平野歩夢(19=木下グループ)、年収10億円と言われ3度目の五輪制覇に挑むスーパースターのショーン・ホワイト(31=米国)、世界選手権2連覇のスコット・ジェームズ(23=オーストラリア)が3強を形成する。本紙解説の中井孝治氏が各選手の強み、平野の金メダルへの鍵を語った。

 ショーンの出ていなかった先月のXゲームで、歩夢は初めて1440(4回転)を連続で決めた。スノーボードでは個々のスタイルが重視されてきたが、歩夢やショーンは難しいことをやり過ぎて個性を出せるレベルではなくなってきた。自分が別格でありたい2人。ショーンも今回は連続の1440を用意して勝負をかけてくるだろう。

 バンドを組んでギタリストをやったり、ショーンのそうした活動に“スノーボーダーじゃないでしょ”と毛嫌いする人もいる。しかしネームバリューに加えて技術力も抜群。以前は食傷気味な感じもあったのだが、ソチ4位や最近のケガからの復活劇に乗せられて応援ムードが出来上がっている。1月のW杯で100点満点が出たように、ジャッジも人間なので影響はある。

 Xゲームでの歩夢は回転技は完璧に決めたとはいえ、1発目のグラブ(板をつかむ動作)で手が泳いでいた。あれは減点ポイント。そうしたミスが出てはショーンに勝てない。一分の隙もなく、ショーンがやってやったぜ!とガッツポーズを見せても、そのインパクトを上書きするような滑りが必要だ。

 スコッティは2人と少し違い、他の選手がやっていないものを探って技を選んでいるように見える。「スイッチバックサイド1260(本来とは逆のスタンスから、飛び出す方向に対して背中を向けるように回る3回転半)」はスノーボードをやる人間からするとあり得ないほど難しい。回転数は劣っても評価は1440に劣らない。投入が噂されるフロントサイド1080のノーズグラブ(板の先端方向をつかんでの3回転)も軸がぶれやすく難度の高い技。一見地味で分かりにくいが、普通のグラブよりもリスクが大きい。彼には回転数では測れない難度やバリエーションがある。

 五輪までに見せた3人の最高のルーティンを比べれば歩夢に分がある。風などの影響もあるが、それぞれまだ伸びしろはある。滑りには考え方や性格まで表れるもの。そこを楽しんでもらいたい。 (02年ソルトレークシティー、06年トリノ五輪両代表、プロスノーボーダー)

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