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スピードスケート高木美帆 2つのミスが引き寄せた涙の銀メダル

平昌五輪スピードスケート女子1500メートル、銀メダルに輝き、ヨハン・デヴィットコーチから労いを受ける高木美帆
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 スピードスケート女子1500メートルで高木美帆(日体大助手)が98年長野五輪女子500メートル銅メダルの岡崎朋美以来に個人種目で表彰台に立ち、銀メダルを獲得した。輝かしい結果でも、一つ間違えればその姿はなかったかもしれない。今季W杯4戦全勝した主戦場。しかし、五輪の雰囲気はそれまでとは違う。23歳は紙一重の世界で戦っていた。冷静になれたきっかけがある。

 高木にとって今五輪最初の種目となった10日の女子3000メートル。W杯で今季1勝し、メダルも期待されていた。そして号砲が鳴る。前半から同走のデヨング(オランダ)にリードされる展開。目標としていたラップタイムを刻んでいたが、焦りが生じる。「それ(目標ラップ)を上回るタイムで同走の人が滑っていたので、前に出るためにピッチあげていたところがあった」。

 無理にペースを上げ始めたところで中盤からリズムが乱れた。圧倒的強さを見せつけたW杯とは別人の滑り。これが五輪の怖さだ。終盤苦しい顔をして踏ん張るが結果5位。「もし同走の人が自分より後ろに居る人だったら展開は変わっていたかもしれない」と後悔した。

 そして迎えた2日後、12日の女子1500メートル。前夜に発表された組み合わせを見て思った。「相手が先行するだろうと」。初出場した10年バンクーバー五輪でも同走した相手の癖を読み、2日前と同じ失敗をすれば致命傷になると心に刻んだ。「相手抜きで自分のことだけ考えて滑ろうとした」。これが結果をもたらした。

 1本目はフライング。「ちょっと雑念も入ったので“あ、落ち着けってことだな”と、気持ちをリセットして挑めた」。これで慌てないのも経験を積んできたから。落ち着き、自分のペースをつかんだ。読み通り相手が序盤を引っ張る展開。そこはしっかりと「相手抜きで自分のことだけ考えた」。本来の姿を取り戻し、最終コーナーでは一時、金メダルを獲得したブスト(オランダ)のタイムに並んだ。だが一歩届かなかった。

 世界一との実力差が紙一重であることを証明した。その「差」は目に見えない経験なのかもしれない。日本女子スピードスケート史上初の金メダルはお預けとなったが、表彰台を独占してきた強国オランダに逆襲の矢を突き刺した。 (宗野 周介)

[ 2018年2月13日 09:25 ]

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