スマイルジャパン連敗…数的優位生かせず決勝トーナメント夢散

[ 2018年2月13日 05:30 ]

平昌冬季五輪 アイスホッケー女子1次リーグB組   日本1―3スイス ( 2018年2月12日 )

第3ピリオド、ゴールを決めた久保(左)
Photo By 共同

 1次リーグB組第2戦で世界ランキング9位の女子日本代表「スマイルジャパン」は同6位のスイスに1―3で敗れ2戦2敗となった。スイス、スウェーデンが2勝としたため、あす14日のコリア戦を残して順位決定戦に回ることが確定。初戦のスウェーデン戦で唯一得点を挙げたFW浮田留衣(21=ダイシン)を出場停止で欠いた日本は、0―3の第3ピリオドにFW久保英恵(35=西武)が得点したが及ばなかった。

 スイスの鉄壁ゴールは割ったものの、悲願の五輪初勝利は遠かった。再三のチャンスを得ながらも得点は遠く、チーム初得点は0―3と試合の大勢が決した後の第3ピリオド4分すぎ。大沢主将は硬い表情で「勝てなくて悔しい。1点が遠かった」と振り返った。

 相手GKのシェリングは、06年トリノ五輪から4大会連続出場を誇る経験豊富なベテラン。スイスが銅メダルに輝いた前回のソチ五輪では、大会MVPやベストゴールキーパー賞を受賞した。国内では2部リーグながら、男子のプロリーグでプレーした経験もあり、山中監督も「チャンスはつくれると思うので、あとはキーパーを崩せるか」と警戒。対策は十分に練って臨んだはずだった。

 象徴的だったのは第1ピリオド10分すぎ。反則で相手が1人少なくなるパワープレー(PP)の最中に、スイスがさらに反則。日本は2人多い絶好機を得たが、周到に用意していたはずのセットプレーは不発に終わった。第3ピリオドにDF堀の速いパスをゴール前で待っていた久保が巧みに方向を変えるショットでネットを揺らしたが、試合の流れを変えるまでには至らなかった。

 課題は明確で、PPでの決定力とシュート精度だ。初戦のスウェーデン戦でも、合計6分48秒間のPPは無得点。この日も数的有利を生かせなかった。シュート数も相手の18本の倍以上となる38本。豊富な運動量で試合終盤まで足は動いていただけに、久保も「もっと早めに点が入れば勝てた試合だった」と唇をかんだ。

 五輪では3大会計12試合で全敗。完全アウェーとなるコリア戦での歴史的初勝利へ、大沢は「自分たちの力を出し切り勝ちたい」と必死に前を向いた。

続きを表示

2018年2月13日のニュース