細田 涙のV!女子に続いた!男子もワンツー

[ 2010年11月15日 06:00 ]

トライアスロン男子で獲得したメダルをかむ、優勝した細田雄一(右)と2位の山本良介

 【広州アジア大会】トライアスロン男子では細田雄一(25=グリーンタワー・稲毛インター)が優勝し、山本良介(31=トヨタ車体)が2位に入って、女子に続いて日本勢が金、銀メダルを獲得した。

 トライアスロン男子を細田が制した。先輩の山本と一騎打ちになった最終種目のラン。中盤で一気に抜け出すと、最後は目に涙をためながらゴールを駆け抜けた。金メダルを手にした細田は「本当に最高の瞬間です」と感極まった。

 北京五輪は代表補欠。「出るつもりだった」と必死に調整を続けたが五輪2カ月前、バイクの練習中に車にはねられた。自転車は真っ二つになり、全身を打撲。「完全に気持ちが切れた」。完治しても、練習に身は入らなかった。

 同年末の日本選手権に出場したが下位に低迷した。「妙に悔しくて」と再び闘志に火が付いた。「ロンドン五輪までノンストップでやる」とコーチと約束し、体を鍛えてきた。
 この日は脚に違和感を覚えたが「何千時間も練習したから大丈夫」と戦い抜いた。アジアを制した25歳は「うれしいけど勝負はここから」と目標の五輪入賞へ、気合を入れ直した。

 ≪山本は納得の銀≫前回ドーハ大会4位で北京五輪にも出場した山本は銀メダル。「自分の優勝も大事だが、確実に1、2位を取りたかった」と納得した。ランの細田との一騎打ち。けん制し合うと後続の追い上げを許すため、積極的に仕掛けて細田を引っ張った。高校時代は暴走族のリーダーだった31歳が兄貴分の役割で金銀独占に貢献。飯島健二郎監督は「年長者として細田をアシストしてくれた」と話した。

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2010年11月15日のニュース