世界一対決制した秋本!鬼になって攻めてV

[ 2010年11月15日 21:20 ]

 【アジア大会】男子73キロ級の秋本啓之(了徳寺学園職)は決勝で北京五輪銀の王己春(韓国)に延長の末に優勢勝ちした。

 男子73キロ級の決勝は世界最高レベルの顔合わせとなった。世界チャンピオンの秋本が世界ランキング1位の王己春に、激闘の末に優勢勝ちし「がむしゃらに闘って勝てた」と喜びをかみしめた。
 2人は9月の世界選手権で対戦。秋本が2連覇中の王己春に挑み、旗判定で破った。今度はアジアの舞台で強敵を迎え撃った。「挑戦者の気持ちで闘う」と油断はなかった。
 状態は万全でなかった。準決勝で左すね付近を負傷し、痛み止めを打って決勝に臨んだ。本戦の5分は劣勢ながらもポイントを許さず、延長戦に突入した。
 あまり感情を表に出さない男が鬼の形相で攻めた。残り30秒を切り、一本背負い投げから朽ち木倒しへの連絡技で有効を奪い、勝利をもぎ取った。持てる力を出し切った姿に、日本男子の篠原監督は「精神力の強さを見せてくれた。真のチャンピオンだ」と絶賛した。
 王己春に2連勝したことは2年後のロンドン五輪に向けての大きな財産となる。24歳の世界王者は「足をすくわれないように、一歩一歩頑張っていく」と気を引き締めた。(共同)

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2010年11月15日のニュース