宮岡 武術で2大会連続の銀も「恩返しが…」

[ 2010年11月15日 19:20 ]

 【アジア大会】就職もあきらめ打ち込んだ武術の道。宮岡愛選手(25)が広州アジア大会の武術(太極拳・太極剣)で15日、銀メダルを手にした。応援してくれた人への恩返しのために金メダルがほしかった。前回のドーハ大会も銀。終了直後は「恩返しにならない」と唇をかんだが、表彰式でメダルを手にすると、ようやく笑顔を見せた。

 通っていた横浜市内の空手道場の師範の勧めで太極拳を始めたのは小学6年のころ。「難度」と呼ばれる高い跳躍から、太極拳特有のゆったりとした動きにスムーズに移行できるのも筋力トレーニングのたまもの。153センチ、49キロの小柄な体をいじめ抜き、大会直前まで横浜・中華街の華僑学校で夜間練習を重ねた。
 世界トップクラスの実力を維持するため太極拳中心の生き方を選んだ。アルバイトを転々。今はお菓子販売スタンドで働く。横浜商業高時代に描いた美容師になる夢はとうにあきらめた。
 「いろんな人に迷惑を掛けてきた。ここまで来たら、もう簡単にはやめられない」。覚悟を決めて臨んだ。剣を手に舞う前半の太極剣で2位。だが後半の太極拳で逆転はならなかった。(共同)

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2010年11月15日のニュース