宿敵に雪辱した中村 北京から着実に進化

[ 2010年11月15日 20:33 ]

女子52キロ級で優勝し、表彰式で金メダルを手にする中村美里

 【女子52キロ級】笑顔なき銅メダルの北京五輪から2年以上が過ぎた。柔道女子52キロ級の中村は、着実に進化していることを証明した。金メダルという結果だけではなく、内容も十分に伴っていた。

 すべての意識は準決勝のアン・グムエ(北朝鮮)との一戦に注がれていた。北京五輪準決勝では動きを完全に封じ込まれて完敗した。「あの時は何もできなかった。でもあれから自分は力をつけているし、技も増えている。自分がどれだけ伸びたかを示したい」と、大会前から待ち望んだ再戦だ。
 3分すぎにすくい投げで技ありを取られたが慌てない。約30秒後に小内刈りで技ありを取り返す。延長にもつれ込んだ熱戦を3―0の旗判定で制し、雪辱を果たした。決勝は寝技でモンフバートルを沈め、世界ランキング1位の貫禄を示した。
 前回ドーハ大会は17歳で出場し、48キロ級で銅メダルに終わった。「あのころは女子高生だったから、今とは全く違う」と自信をもって臨んだ今大会。一回りも二回りも大きくなった21歳にとって、アジアの頂点は単なる通過点にすぎない。(共同)

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2010年11月15日のニュース