「どうする家康」関ヶ原参戦の初回家臣は忠勝のみ…山田裕貴「寂しさと申し訳なさも」松潤からの相談に安堵

[ 2023年11月12日 20:45 ]

「どうする家康」本多忠勝役・山田裕貴インタビュー

大河ドラマ「どうする家康」第43話「関ヶ原の戦い」。徳川家康の陣、桃配山を守る本多忠勝(平八郎)(山田裕貴)(C)NHK
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 嵐の松本潤(40)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は12日、第43話が放送され、ついにクライマックスの「関ヶ原の戦い」(慶長5年、1600年)が描かれた。徳川四天王の1人、本多忠勝(平八郎)役を好演中の俳優・山田裕貴(33)に撮影の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどの古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河初主演となった。

 第43話は「関ヶ原の戦い」。徳川秀忠(森崎ウィン)率いる主力軍が来ない。真田の罠にハマってしまったのだ。圧倒的に数的不利に陥った東軍・徳川家康(松本潤)は野戦勝負を決断。決戦の地に関ヶ原を選ぶ。大量の密書をバラまき、敵に切り崩しを仕掛ける。優位に立つ西軍・石田三成(中村七之助)も呼応するように兵を進め、両陣計15万が集結。天下分け目の大戦が始まる。一方、大坂の茶々(北川景子)は家康の調略に揺さぶられる毛利輝元(吹越満)に不満が募り…という展開。

 本多忠勝は生涯戦うこと57回、かすり傷一つも負わなかったと謳われる戦国最強武将の1人。「剛のイメージ」があるものの、今作は酒豪だった叔父・本多忠真(波岡一喜)のひょうたん、肖像画にもある数珠を身に着けているなど、山田は「自分が失った人も、斬った人も背負って戦っているんじゃないかと頭に置いて、最初から演じてきました。武士は涙を見せぬものと考えたこともありましたが、僕が演じる忠勝は誰かの思いを受け止めて戦い、誰かのために泣ける繊細な人。僕が本当に“強い”と思えるのは、そういう人なんです」と役作り。「なので、自分の台詞がない時も、自分にカメラが寄っていない時も、殿(家康)を見つめる目や表情にはこだわってきました」と振り返った。

 それは、関ヶ原にも活かされた。天下分け目の大戦は“戦巧者”家康の“調略勝ち”。忠勝は家康の陣、桃配山を守る布陣に入った。

 「佇まいだけで殿への思いを表現しないといけない難しさはありましたけど、今までもそうしてきましたから。僕も最初、忠勝は前線にいるものだと思っていたんですが、殿の一番近くにいるんですよね。どうしてなのかと考えてみると、前回(第42回)でも調略戦が描かれましたけど、もしも誰かに裏切られた時、すぐに殿を守れるように、と側にいたんじゃないかと。たった500騎というのも、動きやすいように、ですよね。僕個人としては殿の命が一番、自分はいつ討ち死にしてもいいという思いを吐けない苦しさはありましたけど、開戦前から勝負が始まっていたことがあらためて分かる、興味深い描かれ方の関ヶ原になったと思います」

 “平平コンビ”として家康を支える盟友・榊原康政(小平太)(杉野遥亮)は、秀忠に従軍したため遅参。関ヶ原にいる初回(1月8日)からの家臣は「僕しかいなくなって。(井伊)直政(板垣李光人)も(渡辺半蔵)守綱(木村昴)も途中からだったので、殿と『最初の頃と別のドラマみたい』とか言いながら、寂しさとともに申し訳なさもありました。殿も(酒井忠次役の大森)南朋さんや(石川数正役の)松重(豊)さんをはじめ、先輩たちの方が相談しやすいと思いますし、僕がちゃんと殿の力になれているのかなと不安でした。1度だけ、『この台詞の言い方、秀忠にもうちょっと強く当たった方がいいのかな』とポロッと聞いてきてくれた時は、本当に救われました。凄くうれしかったです」と明かした。

 史実としては慶長15年(1610年)、家康より先に天に召された忠勝。「俺の真の望みは、いつの日か、お主を主君と仰ぎ、お主を守って死ぬことであったわ」(第2回、1月15日)。忠勝と家康の絆に注目が集まる。

次回は第44話「徳川幕府誕生」(11月19日)が放送される。

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