芸人きっての将棋好き鈴木もぐら 藤井8冠防衛観戦記「まるで暴れん坊将軍だ」

[ 2023年11月12日 03:00 ]

8月の叡王就位式で、空気階段・鈴木もぐら(左)のギャグに噴き出しそうになる藤井叡王
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 「よしもと将棋芸人 関東将棋ブ!」に所属し、芸人きっての将棋好きとしても知られる「空気階段」鈴木もぐら(36)は藤井聡太竜王(21)=王将、名人、王位、叡王、王座、棋王、棋聖含む8冠=の初防衛をどう見たのか。本紙の取材に感想を語った。

 この日の指し回しについて「暴れん坊将軍」と表現。「敵に囲まれて、まずいんじゃないかと思いきや、敵を切り倒して。悪代官の首を取っていた」と伊藤匠七段(21)の猛攻を受け切った藤井を絶賛した。

 37手詰めを読み切った終盤力についても「本とかでしか出てこない。実戦で読み切ってしまうというのは凄いことだと思います。藤井先生の中で詰みに対する美学みたいのがあるんですかね」と分析した。「一枚も余さずに詰ませるというのは作品みたいですよね。気づいた時には斬られていた」と藤井の鮮やかな手を褒め称えた。

 そんな驚異的な終盤をもぐらは、出川哲朗(59)のリアクション芸に例えた。「序盤、中盤と芸人もバトンを渡すが、最後ドカンと決める時に出川さんに回ってくる」と芸能界の“芸術的なオチ”担当になぞらえ、藤井の凄さを力説した。

 もぐらは8月の叡王戦就位式で藤井と直接対面している。その際の印象について「オーラが凄かった。全て飲み込まれてしまうような感じ」と振り返った。その際にズボンを下ろしたネタについては「本当に失礼しましたという感じです。もちろん怒られました」と陳謝した。そんな粗相についても藤井は「とても面白かったです」と大人な対応を見せたという。

 一方で、もぐらは就位式で感じた勝負の残酷さについても言及。「勝った側はあんなに華やかな場で出迎えてもらえて、敗者は何もない。勝負は本当に残酷」と率直な意見を吐露した。

 藤井は来年1月の王将戦で大山康晴15世名人による歴代最多の連続獲得期数(63年度名人戦~66年度名人戦)更新に挑む。王将戦では“勝者の記念撮影”が恒例となっている。ギャンブル好きのもぐらは「パチンコが好きなので、海物語のサムです」とらしさ全開のコスプレをリクエスト。海パンのマッチョマンであるサムを思い浮かべ「ぜひ見たいですね」と冗談めいた様子で要望を口にした。

 取材の最後には「1局でも多く対局を見せていただきたいので、健康だけは気をつけていただきたい。藤井先生は僕の人生を豊かにしてくれる方なので」とエールを送った。

 ○…現在佳境を迎える王将戦挑戦者決定リーグについては「将棋は難しいことなので、分からないです」と予想を避けたもぐら。一方「競馬だったら分かります」ときょう12日に行われるG1エリザベス女王杯については自信満々の様子。「ローゼライトです。間違いなく3着に入ってきます」と推定単勝万馬券となる穴馬を本命に挙げた。

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