清原博弁護士 スシロー6700万提訴に「予防的な効果も狙っていると思う」高額請求の理由を推察

[ 2023年6月9日 17:09 ]

東京・赤坂のTBS
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 国際弁護士の清原博氏が9日、TBS系「ゴゴスマ~GO GO!smile~」(月~金曜後1・55)に出演。大手回転ずしチェーン「スシロー」を運営する「あきんどスシロー」(大阪府吹田市)が、迷惑行為をした岐阜県の少年に対し約6700万円の損害賠償を求め、大阪地裁に提訴したことについて言及した。

 今年1月、スシローの岐阜市内の店舗で客の少年が卓上のしょうゆ差しの注ぎ口をなめる動画が交流サイト(SNS)上で拡散。その後、親会社の株価に影響し、時価総額は一時160億円以上下落したとされる。

 スシロー側は岐阜の店舗だけでなく、全国に600以上ある店舗の衛生管理に疑念を生じさせ、多くの客に著しい不快感を与えたと主張。客足が遠のいたとして、得られるはずだった売り上げの他、株価下落や会社の信用低下に伴う損害金の支払いを求めた。

 清原弁護士は「もちろんスシローさんには損害がありますから、この裁判を起こすのは当然だと思います。店の清掃代はもちろんですけど、売り上げが減ったとか、株価が下がったことも含めてすべて損害ですからトータルで6700万円の損害賠償を請求するのは当然の権利だと思います」とした上で「ただ、法律家の目から見て、この裁判は金額がどうかなということです」と6700万円という請求金額について言及した。

 続けて「つまり、清掃代は迷惑行為から直接生じた損害だから認められると思うけども、店舗の売り上げが下がったのはいろんな理由がありますよね。まさに少年側が言ってるように同業他社との競争があって売り上げが下がってる場合もあるから、なかなかこの迷惑行為と店舗の売り上げが下がった因果関係の立証がなかなか難しい。スシロー側が立証しないといけないです」と迷惑行為と売り上げが下がった因果関係を立証できるかどうかと指摘した。「その立証ができるかどうかということなので、なかなか法律家の目から見て6700万円全額が裁判で認められる可能性はそう高くないと思います」とした。

 MCの石井亮次アナウンサーが「客観的に見て僕の印象ですけど、6700万円というのは“こういうことしたら、これぐらいの損害賠償求められるんだよ”って業界全体の代表としてスシローはやってるように見えるんです」と質問。

 清原弁護士も「私もそう思います。おそらくスシロー側の弁護士からも“6700万円を請求しても裁判所はそんな高く認めないよ”とアドバイスを受けてると思いますけど、スシローさんとして、こういう迷惑行為をしたらこれぐらいの請求を受けるんだとインパクトの強い数字を出すことによって、業界全体を守る。スシロー自体を守るということで、2度と他の人が迷惑行為をしないようにする、予防的な効果も狙っていると思います」と6700万円という高額な損害賠償を請求した理由を推察した。

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