【王将戦第5局2日目】羽生九段の82手目3三桂に「妙手」立会人の福崎九段うなった

[ 2023年2月26日 17:55 ]

<第72期ALSOK杯王将戦 第5局第2日>熟考する羽生九段
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 将棋の藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=に羽生善治九段(52)が挑戦する第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負第5局2日目が26日に島根県大田市「さんべ荘」で対局再開。当初藤井が飛車角を使った豪快な攻めで迫っていたが、細やかな技の数々で羽生が応戦。羽生にも攻撃の糸口が見えてきており、82手目△3三桂に立会人の福崎文吾九段(63)は「妙手ですね。流れが変わってきました」とうなった。

 藤井が龍、角、銀の3枚で羽生王を追い詰めようとする最中、78手目△5六歩~△4五桂で待望の反撃ののろしがあがった。藤井の急所である玉頭に集中し、さらに下手に駒を渡すと藤井王が危うくなるため、攻めの制約にもつながっている。さらに真価を発揮したのが、軽やかに跳ねた△3三桂。後に△2一王と逃げるスペースを作ったことで、藤井からの攻めに、より柔軟な対応ができるようになった。この後の展開に注目が集まる。

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