山村紅葉 訪れた西村京太郎さん宅で「早くベランダに来て!」の叫び声 一体何が…

[ 2022年12月27日 16:00 ]

山村紅葉
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 女優の山村紅葉(62)が27日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」(月~金曜後1・00)にゲスト出演。母で、「ミステリーの女王」と呼ばれた推理作家・山村美紗さん(1996年に65歳で死去)について語った。

 かつて京都の自宅の隣に「十津川警部シリーズ」などトラベルミステリーの第一人者で、推理小説作家の西村京太郎さん(今年3月、91歳で死去)が住んでいた。「料亭旅館の本館と別館を買い取ったので、ほんとに隣で。お料理持って行ったりとかしていました」と長年親交があった。

 母と西村さんは「連載を書き終えていなかったら、お互いに書くと約束していたみたいで。母の連載中の分を西村先生が書き終えてくださって。西村先生が途中だったら、私書けないしって言ってたら、ちゃんとピチっと書き終えてお亡くなりになって。さすがだなと思いました」としみじみ。

 コロナ禍になる前には湯河原にある西村さんの自宅を月に1度訪ねて、食事をしていたという。

 西村さんは自宅から見える景色がお気に入りだったといい「電車の路線が3つあって、新幹線と在来線2つ。同時にベランダから見える瞬間が1日2回あるとかって。新築なさった時に大理石の床とか階段素敵ですねって言ってましたら、“そんなんじゃない!あと2分何秒で電車が来ちゃうんだ!早くベランダに来て!”と言われて慌ててベランダに行きましたら、ほんとに3つの電車が同時に通って。“ほら、これ1日に2回しかないんだよ。何があってもこれを眺めるのが幸せなんだ”ってニコニコしながらおっしゃって。電車が好きなのでトラベルミステリーを書いて、取材旅行にも必ず行かれて。編集者の方が代わりに取材行きましょうかって言っても、いやいや電車に乗りたいから書いてるわけで、人に乗ってもらっちゃいけないんだっておっしゃってましたね」とトラベルミステリーの第一人者らしいエピソードを明かした。

 西村さんが「徹子の部屋」に出演した際の映像が映され、山村さんについて「隣に住んでましたから。電話でも、締め切りのことや編集者の悪口とか言って、楽しかったですよ。僕の方が広告の字が大きいと怒るんです」と明かす場面に、司会の黒柳徹子は「おもしろいわねえ」と懐かしそう。紅葉は「朝起きたら、新聞ですぐ広告でみんなの大きさをはかって。自分が大きくないと、西村先生にすぐ電話かけて、なんで西村先生の方が大きいのかしらって言ってました」と苦笑した。

 自身が東京の大学に進学する際、母に反対されていた際の話として「京都にも大学はいっぱいあるし、女の子を手放すのは心配だと。でも、西村先生が“君だって、僕だって、しょっちゅう東京にパーティーとか審査員で行ってるでしょう?東京の話を楽しそうにする君の責任だから。僕も時々東京に行って監視するから好きなようにさせたら”って言ってくださって、行かせてくれたんです」と西村さんは人生の節目の恩人だった。

 その後、「トラベルミステリー」シリーズにも39年間出演。「母の『燃えた花嫁』でデビューした後、西村先生の作品にも出ませんかと言っていただいて。最初はちょっとした役だったんですけど、それが良かったよってお世辞で言ってもらって、西村先生大喜びで。じゃあ、レギュラーで出るように、死んだり、殺すと1回だけになっちゃうから刑事の役はどうだろうと。その頃は女刑事ってあんまりなかったんですけど、先生が私のために北条早苗という役を小説に書いてくださって。テレビの時はこれをもみちゃんにって」と当て書きしてくれていたといい「それがなければ学生時代の思い出だけで(俳優活動を)終えていたと思います」と振り返った。

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