佐野史郎 5年生存率約40%…重い病気判明も医師の告知じっくり観察「今までの芝居間違ってたな」

[ 2022年12月27日 21:56 ]

佐野史郎
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 俳優の佐野史郎(67)が27日に放送されたNHK Eテレ「ハートネットTV」(月~水曜後8・00)にゲスト出演。昨年4月に血液がんの一種「多発性骨髄腫」と診断された時の率直な思いやその後の闘病生活について赤裸々に明かした。

 佐野は昨年4月、仕事で熊本県に滞在していた時に打ち上げで悪寒を覚え、病院を受診。新型コロナウイルス禍とあってPCR検査を受けると陰性だったが、白血球の数が異常であることが確認された。大学病院で精密検査を受けると、血液がんの一種である「多発性骨髄腫」と判明。5年生存率は約40%という重い病気だった。

 だが、病名を初めて告知された時は医師や看護師の表情が気になったそうで「こういう言い方するんだ」「今までの芝居間違ってたな」と俳優としてどこか冷静に観察。「冷静は冷静でしたね、確かに」と振り返りながら、その反応は自身の心の「防衛本能だったと思う」という自己分析も披露した。

 また、40度近い高熱が2週間以上続いて“骨を剣山が刺すような痛み”を感じ続けていたころには「もうダメかな」とネガティブな気持ちにもなったというが、たった一人の病室で「いや!まだまだ!」と声に出し、自身の“弱気の虫”を懸命に排除。「この芝居が下手でね。芝居じゃないんだけど。“いや!まだまだ!”とかって。“なんだ、そのセリフの言い方”…って、一人で。もう本当に(自分が)ダメかと思っているのに“本当に死にかけている人間はそんな言い方しないだろ!”って言って。演出家に怒鳴られるようなものの言い方をしてしまうんですよ」と当時を“再現”して共演者を笑わせた。

 また、治療の際には医師や看護師たちにプロフィールからなぜこの職業を目指したのか、なぜ血液内科を目指したのかまで徹底的に“取材”。「だって、こんな機会ないでしょ。どっぷり2カ月半も病院で。“医療モノ”やった時に、相当詳しく。少なくとも血液内科に関しては現場がよく分かる」とし、「それに備えてってわけじゃないけど、やっぱ知りたくなるんですよね」と“役者魂”を見せていた。
 

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2022年12月27日のニュース