藤井王将 銀河戦で2年ぶり2度目の優勝 JT杯に次ぐ一般棋戦制覇 同一年度初の一般棋戦総なめあるぞ

[ 2022年12月27日 23:00 ]

銀河戦で2年ぶり2度目の優勝を飾った藤井聡太王将(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含めて5冠=が高見泰地七段(29)と決勝トーナメントの決勝でぶつかった第30期銀河戦が27日放映され、藤井が91手で勝利し、2年ぶり2度目の優勝を飾った。11月のJT杯に次ぐ、トーナメント制の今年度一般棋戦制覇。8つあるタイトル戦以外に朝日杯、NHK杯と合わせて4つある一般棋戦のうち2つを手中にした。

 初の決勝進出で勢いに乗る高見を、角換わり腰掛け銀で破った。本戦トーナメントGブロック11回戦に続いて2度、叡王のタイトル獲得経験がある高見を破り、羽生善治九段(52)を挑戦者に迎える来年1月8日開幕の第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負へ弾みを付けた。

 「これまでの反省を踏まえて、積極的に決断よく指すことができて結果につながった」

 本戦は持ち時間15分、考慮時間10分で切れたら一手30秒未満。「明確に判断せず指してしまうことがあった」。16年のデビュー以来、毎年度勝率8割を維持する藤井でも特有の早指し棋戦の難しさがあったという。

 導き出した対策は時間消費にメリハリをつけること。四段昇段からプロ7年目を迎え、「早指し戦でミスが出るのは仕方ない。方針を固めて指せたのはよかった」と手応えをつかみつつあるという。

 藤井は年明け以降、対局が進む朝日杯、NHK杯にも勝ち残っているため、いずれも早指しの一般棋戦総なめが注目されそうだ。総なめとなれば、07年に朝日杯が創設されて一般棋戦が4つになってから初めて。過去最多は11年度に銀河戦以外3つを制した羽生の例があった。

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2022年12月27日のニュース