ユーキャン新語・流行語年間大賞に「村神様」 2年連続野球界から選出 3度目の“神”

[ 2022年12月1日 14:00 ]

<2022 ユーキャン新語・流行語大賞>「村神様」で年間賞を獲得した村上(撮影・村上 大輔)
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 年末恒例の「2022ユーキャン新語・流行語大賞」(現代用語の基礎知識選)の発表・表彰式が1日、都内で行われ、年間大賞に「村神様」が選ばれた。今年プロ野球で56本塁打を放ち、史上最年少での3冠王に輝き、旋風を巻き起こした、ヤクルトの村上宗隆内野手(22)の“上”を“神”にもじった、その神がかり的な活躍、勝負強い打棒を賞賛した呼び名。村上にとって、記録ずくめの1年を流行語年間大賞で締めくくった。

 昨年のエンゼルスの大谷翔平投手(28)の活躍を表現した「リアル二刀流」「ショータイム」に続き、2年連続での野球界からの受賞。野球界での“神”は1998年「ハマの大魔神」(横浜ベイスターズ・佐々木主浩投手)、2016年の「神ってる」(広島東洋カープ・緒方孝市監督、鈴木誠也外野手)に続き、3語目の年間大賞受賞となる。

 村上は今季打率.318、56本塁打、134打点で82年の落合博満(ロッテ)の29歳シーズンを塗り替える史上最年少での3冠王となり、最高出塁率.458も含め4冠を達成。64年の王貞治(巨人)を抜く日本選手シーズン本塁打の新記録を樹立した。2年連続の本塁打王、ともに初めての打点王と首位打者を獲得し、史上8人目(通算12度目)の3冠王。セ・リーグ連覇の原動力となった。

 「村神様」は2019年から一部のファンの間で使われていたが、今年の大活躍により、広く一般でも知られるように。大賞候補30語に選ばれた際には、村上は「うれしいですけど、神様じゃないんでそっとしておいてほしい」と照れ笑いを浮かべていた。

 授賞式に出席した村上は「こうしてオフシーズン、たくさんの賞をいただいてますが、本当に僕でいいのかなと。“村神様”という言葉を作っていただいたファンの皆様、そしてそれを取り上げていただいたメディアの皆さまに大変感謝しております」と感謝。「こうしてこの言葉で野球が日本中、世界中に広がればなと僕自身すごく思っています。来シーズンも、このような“村神様”と呼ばれるような活躍をして、また新たな言葉でこの場に立ちたいなと思っております」と喜びを語った。

 「新語・流行語大賞」は84年にスタート。ユーキャンとの提携で04年から現在の名称に改称された。選考は「現代用語の基礎知識」編集部の調査による30のノミネートから、選考委員会が10語を選んだ。選考委員は姜尚中氏(東京大学名誉教授)、金田一秀穂氏(杏林大学教授)、辛酸なめ子氏(漫画家・コラムリスト)、俵万智氏(歌人)、室井滋(女優・エッセイスト)、やくみつる氏(漫画家)、大塚陽子氏(「現代用語の基礎知識」編集長)。

 今年の1年を俵氏は「はっとするような新鮮な言葉には、なかなか出会えない一年でした」と選評。そんな厳しい1年の中でも、若きスター、村上の活躍は野球界、世の中を明るくした。

 トップ10は以下の通り(順位なし、並びは五十音順)

◆キーウ
◆きつねダンス
◆国葬儀
◆宗教2世
◆知らんけど
◆スマホショルダー
◆てまえどり
◆村神様【年間大賞】
◆Yakult(ヤクルト)1000
◆悪い円安

【選考委員特別賞】
◆青春って、すごく密なので

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