【芸人 イチオシ】芸歴20年 ピクニックの野望 「ヒャッハー!」と叫びたい!

[ 2022年9月24日 09:00 ]

20周年記念単独ライブを行うピクニック
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 2・5次元舞台と漫画が大好きなピン芸人「ピクニック」(41)は、ピン芸人になり20年を迎えた今、世紀末覇者になろうか、というレベルの大きな野望を胸に秘めている。

 目指すはミュージカル版「北斗の拳」への出演だ。胸に7つの傷を持つ男ケンシロウでもなく、長兄ラオウになりたい訳でもない。物語の冒頭に、バイクに乗って「ヒャッハー!」という叫び声とともに現れ、一瞬にして蹴散らされるモヒカン頭の雑魚キャラになりたいという。とにかく舞台で「ヒャッハー!」と叫びたいのが、その理由だ。

 「あの世界に入り込んで、ケンシロウにお前はもう死んでいると言われたいんですよ~」。1980年代に連載され、大人気となった暗殺拳「北斗神拳」をめぐる闘いを描く名作漫画。どうやら北斗神拳で経絡秘孔を突かれて、木っ端みじんになるのが夢のようだ。ちなみにブラックマヨネーズの小杉竜一(49)の「ヒーハー」も「ヒャッハー」が元ネタ。2010年にスポニチ本紙で「最初のイメージは北斗の拳に出てくる悪者の雄叫び。これが叫んでみるとメチャクチャ気持ちいいんです」と力説している。芸人は結構「ヒャッハー」好きが多いのかもしれない。

 ピクニックが“世紀末覇者”に憧れを抱くのも、漫画、アニメ、ゲームをベースにした2・5次元舞台にどっぷりハマってるから。「女性ファンがほとんどだけど、題材や原作は男子心を揺さぶるものが多い」と魅力を熱弁。漫画の世界を舞台で再現するのは至難の技だが「初めはどうやって表現するの?って気持ちで見てもいいと思うんですよ。見たら再現度に驚きますから!」と強調した。

 初めて見た舞台は「銀牙―流れ星 銀―」で、こちらも原作は「北斗の拳」と同じく週刊少年ジャンプ作品。人食い熊と戦う犬が主人公で「敵も歌舞伎みたいなメイクで怖くて格好良く再現されていた。小さい頃、紙で見ていた世界が、そのまま目の前にあった。気づいたら前のめりになっていた」と、演出と俳優の技量に感動したという。

 7年前からはニコニコ動画の番組「キャストサイズニュース」のMCを担当しており、200人以上の2・5次元俳優を紹介してきた。もはやお笑い界イチの2・5次元通である。「199×年、世界は核の炎に包まれた…」で始まる荒涼とした「北斗の拳」の世界へ入り込む予備知識は身につけた。あとは髪形をモヒカンにイメチェンして“お笑い筋肉”を鍛えるのが「ヒャッハー!」への近道かもしれない。

 ◯…20周年記念単独ライブ「ドゥ・ユー・ノウ・ピクニック?」を25日、東京・よしもと有楽町シアターで開催する。タイトルには「ピクニック知ってる? 今日知ってよ!っていう気持ちを込めている」と意気込みは十分。新ネタを大放出する。同期のピン芸人、おいでやす小田(44)とにかく明るい安村(40)をゲストに迎え、ここでしか見られない3人による芝居も上演する。

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