金平茂紀氏「報道特集」レギュラー最終出演で明かした筑紫哲也氏からの“バトン”「番組はさらに続きます」

[ 2022年9月24日 20:26 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 ジャーナリストの金平茂紀氏(68)が24日、メインキャスターとして最後の出演となったTBS系「報道特集」(土曜後5・30)で、「何度か折れそうになったとき、皆さんからの言葉が支えになりました」と視聴者への感謝を述べた。金平氏は今後は特任キャスターとして不定期で出演。報道局調査報道ユニットの村瀬健介記者が後任に就任し、膳場貴子キャスターとコンビを組む。

 金平氏は22日に行われた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の記者会見に参加し、教会改革推進本部長に就任した勅使河原秀行氏、福本修也弁護士と激しいやり取りを繰り広げた。会見を振り返り、「最も大事なことは、今に至るまで旧統一教会が自分たちが間違ったことをしたという反省がないこと。解散命令みたいなものに対していかに回避するかという組織防衛上の策が、今回出た改革プランと称するものだと思う」と指摘。

 そして、自民党の村上誠一郎元行政改革担当相が安倍晋三元首相の国葬欠席を表明していることに触れ、「とても大事なことなんですけど、自民党の村上誠一郎議員が国葬を欠席することを決断したんですけど、その後に脅迫や中傷が相次いでいて、身の危険を感じるレベルのことが起きている。党内では処分しろ、離党したらどうかという声が上がっている。まるで戦前のような様相」と批判。「だからこそ、旧統一教会を巡る問題はきちんと取材が続けられるべきだと思います」と述べた。

 番組の最後では「今回で報道特集のキャスターから、レギュラーから離れます。12年間に渡って週に1度、皆さんとお目にかかってきました。この間、皆さんから厳しいお叱りの言葉も含めて様々な叱咤激励をいただき、まことにありがとうございました。何度か折れそうになったとき、皆さんからの言葉が本当に支えになりました」とあいさつ。そして、2008年に亡くなった恩師・筑紫哲也さんが最後のオンエアまで使用していたというクリップボードを披露し、「あやうく捨てられそうになっていたものを、スタッフが拾い上げて託してくれました」と自身が受け継ぎ12年間使い続けたと語った。

 「時代遅れのような木製ボードですけど、東日本大震災の被災地、福島第一原発の構内、アフガニスタン、イラク、リビア、ウクライナ、ベラルーシ、ロシア、アメリカなどの取材現場に持って行きました」と振り返り、「何のために自分は報道という仕事を続けているのかを考えるとき、僕はこのボロボロになったボードを眺めていました」と恩師の思いも受け継ぎ、取材を続けていたことを明かした。

 そして「番組はさらに続きます。僕は特任キャスターという役割でより深くより広くより長く取材をして、皆さんと随時またお目にかかりたいと思っています」と特任キャスター就任を改めて報告し、「本当にありがとうございました」とあいさつを締めくくった。

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2022年9月24日のニュース