藤井王位 佐賀県嬉野市で第4局代替イベント 20歳で解禁の飲酒「2手目」は日本酒

[ 2022年8月16日 17:40 ]

藤井王位
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 藤井聡太王位(20)=王将、竜王、叡王、棋聖含めて5冠=が16日、佐賀県嬉野市でトークイベントに臨み、先月19日の20歳誕生日で解禁された飲酒について、「2手目」が日本酒だったと明かした。「(20、21日の)王位戦第3局で梅酒を飲んだ。飲みやすくておいしかった。その後、日本酒を飲んだらすごく辛くてビックリした」。第3局直後、表彰式出席のため立ち寄った大阪市内での会見では「食前酒をいただいた。少量なんで分からなかった」と話すに止めていた。

 当初は豊島将之九段(32)の挑戦を受ける、現在2勝1敗の第63期王位戦第4局2日目の予定日。豊島が今月13日、新型コロナウイルスに感染したと発表したため、立会人を務めるはずだった中田功八段(55)らと大盤解説会を計画した嬉野市中央体育館で代替イベントを開いた。

 また、参加者からの質問に、愛知県瀬戸市の自宅の床の間に大山康晴15世名人のライバル、升田幸三実力制第四代名人の言葉「新手一生」の拓本を飾ってあることも告白した。「いつから掛けられているのか分からないが、その言葉を見ると身が引き締まる」。定跡にとらわれない指し手の創造に棋士人生をかけるとの言葉で、将棋大賞の一つ升田幸三賞を藤井は19年、升田幸三特別賞を21年に受賞している。

 イベントでは豊島から寄せられたコメントも代読された。藤井や地元関係者らへの謝罪に始まり、症状が快方へ向かっていると説明。24、25日、徳島市で仕切り直す第4局へ「復帰すべく、静養に努めている」。これに藤井も「第4局へ向けて準備してきた。持ち時間の8時間をしっかり使ってよい内容の将棋にしていければ」と意気込みを語った。

 イベントには副立会人を務めるはずだった豊川孝弘七段(55)も出席。「おやじギャグの名手」で知られる豊川を意識したのか、藤井が閉式のあいさつで「嬉野市を訪れることができ、うれしく思っています」と語った後、絶句し苦笑。「また対局で訪れることができればと思っています」と続けて、危うく難を逃れた。

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2022年8月16日のニュース