「おかずのクッキング」48年の歴史に幕 土井善晴氏「料理して食べるというところに、本当の幸せが」

[ 2022年3月26日 07:16 ]

東京・六本木のテレビ朝日社屋
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 テレビ朝日の長寿料理番組「おかずのクッキング」(土曜前4・55)が26日に最終回を迎え、放送開始から48年の番組の歴史に幕を閉じた。

 番組は“おふくろの味”という言葉を世に広めた料理研究家・土井勝氏がメインを務める「土井勝テレビお料理教室』」として、1974年4月にスタート。当時は月~金曜の夕方5分間の放送で、勝氏のやさしい関西弁と家庭料理のレシピが人気を集めた。88年4月に勝氏の次男で、土井善晴氏が初出演。93年春から善晴氏が2代目として司会を引き継いだ。“家庭料理は愛情”という勝氏の精神を大切にしながら、現代の暮らしにあった日本の家庭料理を追求。2000年10月以降は毎週1回25分番組というスタイルになり、軽妙な語り口と作りやすいレシピで長年、多くの人に親しまれれてきた。

 最終回のこの日は「今日がもう最後。最後の晩餐ですかから」と、春を味わう一汁一菜として、せりの菜飯、筍のお吸いもの、だし巻き卵の3品を作った。

 番組エンディングで、「48年間、番組を本当に支えてくださいました。ありがとうございました」とアシスタントの堂真理子アナウンサーから花束を手渡された善晴氏は「ありがとうございました」と感謝した。

 さらに「最初はこんな悪そうな顔をした若者でしたけど、カメラに向かってほほ笑みかけるみたいな、アナウンサーは1人で笑ってできるのはすごいなと思ってました。34年やって、最近、ようやくできたかなぐらいに思う。それぐらいになかなか成長できなかったんですけど、まあまあそこは大器晩成ということだったんじゃないかと」と笑顔を見せ、「段々『おかずのクッキング』、自分のしたいことができるようになってきたと思います。まさに一汁一菜で、皆さんが特に元気になって、幸せになって、家族っていうものの単位で豊かな社会というか、自分たちの豊かさを作ってほしいと思います。料理して食べるというところに、本当の幸せがあると思います。誰でもできますから。そして、料理する人を大切にしてください」と呼びかけ、「どうもありがとうございました」と頭を下げた。

 堂アナも「先生、本当に、ありがとうございました。いや~寂しい!」と寂しがった。

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2022年3月26日のニュース