八代英輝氏 コロナ法案修正案で与野党合意に「なぜ補償の議論を置き去りに」

[ 2021年1月29日 14:27 ]

八代英輝弁護士
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 弁護士の八代英輝氏(56)が29日、コメンテーターを務めるTBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。与野党が28日に新型コロナウイルス対応の法案修正を巡り、感染症法改正案に導入された入院拒否者らへの刑事罰を削除し、行政罰の過料に変更することで合意したことに言及した。

 当初は、入院拒否者に対し「1年以下の懲役か100万円以下の罰金」の刑事罰と定めていたが、これを「50万円以下の過料」とすることで一致。疫学調査拒否者に対する刑事罰「50万円以下の罰金」に関しても「30万円以下の過料」とした。時短命令に応じない事業者への過料については、当初は、緊急事態宣言下で50万円以下、緊急事態宣言の前段階となる「まん延防止等重点措置」下で30万円以下だったが、これをそれぞれ「30万円以下」「20万円以下」に改めた。29日の衆院本会議で審議入りし、2月3日の参院本会議で成立する見通し。

 八代氏は「与野党ともに、なぜ補償の議論を置き去りにして、こんなにペナルティーの議論だけにまい進するのか、本当に残念だと思う」と指摘。そして「法律家から見ると、例えば検疫法では検疫場所から逃亡した人には懲役刑があるんですよ。一方でおそらく官僚の人たちは法律としての体系を整えたかったんだと思うんですが、感染症法に関してはになってしまうわけ同じことをやっても過料になってしまう。法体系としてぐちゃぐちゃになっている。なぜこうなったかっていうと、立法者に対しての信頼がないから、国民に対してこういった立法がなぜ必要かという決意と言うものを示せなかったからだと思う」と自身の見解を述べた。

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2021年1月29日のニュース