尾木ママ “9月入学”に対する批判に改めて反応「あり得ないような人権侵害状況を止めるため」

[ 2020年5月21日 21:16 ]

教育評論家の尾木直樹氏
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 “尾木ママ”こと教育評論家の尾木直樹氏(73)が21日、自身のブログを更新。9月入学に対して改めて持論を語った。

 尾木氏は冒頭で9月入学論が持ち上がった経緯を説明。スタートは「大阪、東京など全国あちこちの現役高校生の署名活動やツイッターの呟きから」とした。

 通常のスケジュールのままでは「あまりにも無い無い尽くしの学校生活」になると嘆く尾木氏。「甲子園やインターハイ・Nコン」といった全国規模の催しだけでなく、「学校教育にとって二本柱、いや土台であるヒドゥン(隠れた)カリキュラムと言われる・学級活動・グループ活動・運動会・合唱コンクール・文化祭」までもが無くなることも危惧。加えて「夏休み・冬休みの短縮」「土曜日授業」「7時間授業」といった弊害が出ることも問題視していた。

 しかも「今でも習ってもいない4月、5月の学校で習う内容を学校から渡されるプリント類で全て家庭で自習させられるー」「親はテレワークし、三度の食事作りしながら(子どもに)勉強させる」といったように、教育の負担が家庭に及んでいたことも憂慮。その上で「これじゃ親子関係が崩壊?虐待も生まれている」と、今後の家庭環境についても悲嘆した。

 尾木氏は、こんな状況を一変させるためにも“9月入学論”を導入したいという考え。「現在の子どもたちのこのような残酷な〈教育虐待〉とも言える、国際的にはあり得ないような人権侵害状況を止める為にも」必要であるとした。

 これらを踏まえ「《卒業を8月まで伸ばし、普通に学校生活》保障出来ないかーー」と訴えかける尾木氏。それぞれ違う家庭環境、勉強が得意じゃない子どもも半数はいる…など、配慮すべきことは山積み。尾木氏は「政府には教育関係の声だけじゃなく普通の親子の声 拾ってほしいですね」と、国に対し期待をかけていた。

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2020年5月21日のニュース