「逃げ恥」「地味スゴ」「カインとアベル」恋愛の描き方で決まる視聴者評価

[ 2016年12月18日 15:13 ]

TBSのドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」に出演の(左から)大谷亮平、星野源、新垣結衣、石田ゆり子
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 秋ドラマで最も話題を呼んでいる作品といえば新垣結衣主演のTBS系「逃げるは恥だが役に立つ」だろう。視聴率は初回10・2%から一度も下がることなく、最終回前の第10話では17・1%を記録した。刑事ドラマや医療ドラマが流行し、恋愛ドラマは当たらないとされる昨今に、ひょんなことからスタートした契約結婚の中で展開される男女のストーリーに、恋愛ドラマ復活を予感させるヒットとなった。

 復活の兆しは「逃げ恥」のヒットからだけではない。全話二桁視聴率をキープと好調だった日本テレビ系「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」は、出版社の校閲部を舞台にしたお仕事ドラマだが、恋愛ドラマとしても楽しんでいた視聴者も多かった。テレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」によると、初回3・98だった満足度は最終回前の第9話で4・04と最高値となるが、最終回では3・97とややダウン。その原因は意外にも恋愛パートの決着だった。

 校閲部での奮闘と並行して描かれた主人公・河野悦子と菅田将暉演じる折原幸人の恋模様は、最終回で結ばれない結末となった。これに対し視聴者は「幸人くんとの恋に発展が無かったのが少し残念」(53歳女性)、「悦子ちゃんと幸人君には付きあってもらいたかった」(37歳女性)など、お仕事ドラマの中では邪魔になりかねない、サイドストーリーの恋模様に、実は視聴者が期待を寄せていたことがわかる。

 フジテレビの月9にもその傾向が如実に表れている。現在放送中の「カインとアベル」は兄弟間の確執を描いた愛憎劇だが、山田涼介演じる主人公と、桐谷健太演じる兄の差を2人の仕事ぶりを通して描いた前半は「内容が月9っぽくない」(39歳女性)など、初回満足度は3・08と低いスタートだった。

 だが、倉科カナ演じるヒロインとの三角関係が色濃く描かれはじめた第5話では、「三人の関係がどうなるのか気になる」(42歳女性)、「(主人公とヒロインの二人が)くっついてほしいので、嬉しい展開になってきた」(37歳女性)など、満足度も最高の4・04を記録。第8話も3・90と高位置をキープした。いかに恋愛パートによって盛り上がりをみせるかがわかるだろう。最終回前の12日の放映では主人公が逮捕されるという衝撃の展開を迎えたが、同時にどのような恋の決着になるのか、視聴者は大いに期待していることだろう。

 いつの時代もドラマにおいて恋愛は普遍的で一番興味のあるテーマ。視聴環境、若い男女の恋愛に対する意識など、恋愛ドラマ全盛の1990年代とは劇的な変化を遂げているが興味が尽きたわけではない。「逃げ恥」ではないが、要は描き方なのである。

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