「真田丸」堺雅人「趣味で仕事は幸せ」三谷脚本信頼 誤植のまま演じたい?

[ 2016年12月18日 12:00 ]

大河ドラマ「真田丸」は18日、最終回。堺雅人の芝居も見納め(C)NHK
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 SNSを巻き込み、ブームとなったNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)は18日、10分拡大版で最終回(第50話)を迎える。主演の堺雅人(43)は戦国時代最後の名将・真田幸村(信繁)を演じ、15歳から49歳の生涯を体現した。共演者やスタッフから堺の芝居への姿勢を称える声が相次いだが、本人は「趣味で仕事をさせていただいて、非常に幸せな人間だと思っています」。また、三谷脚本への信頼から「何回か(台本に)写植ミスがあったんですが、その通りにやりたいなと思ったくらい」と打ち明けた。

 全50回のうち、最多18回を演出したチーフディレクターの木村隆文氏は、堺について「理と情のバランスが素晴らしい人。いったん頭で役を構築した上で、自分の作り上げたプランと違う芝居を相手の役者さんがしたり、違うオーダーを演出家がしたりしても、そこに柔軟に対応してくださる。すごいと思います」と絶賛。

 「主役の膨大なセリフも全部、事前に入っているんだと思います。待ち時間も、あまり楽屋に戻らず(スタジオ前の)前室にいることが多く、モニターで共演者の方の演技を見て『いい芝居するなぁ』と笑って、みんなと雑談したり。作品全体や共演者のことを考えた振る舞いは、座長として素晴らしかったです」と褒めちぎった。

 幸村の生涯のパートナー・きりを演じた長澤まさみ(29)は褒め言葉として「役者オタク」と堺を評した。

 第49話「前夜」(11日放送)のラスト、幸村ときりのキスシーンも話題に。台本にはなく、堺がアイデアを提案し、長澤が「チューしながら、しゃべりたい」と応えたという。長澤は「堺さんは共演者の方々との化学反応を楽しんでいたので、常に勝負に挑んでいる感じ。(幸村ときりの)恋模様も、お芝居のセッションみたいで、常にお芝居が変わっていくのを感じました」と共演を振り返り「お芝居に対する努力を当たり前にやっていることが多すぎて、ビックリしました。楽屋が隣だったんですが、堺さんはずっと発声練習をしていて。あそこまでのキャリアを持つ俳優さんになると、そんな人はなかなか見かけません」と尊敬の念を表した。

 当の堺もクランクアップ数日後の取材会で、1年2カ月に及ぶ撮影を終えたばかりにもかかわらず「休みたい?」という質問に「全然やりたいです」と即答。「(信繁が幽閉された)九度山編スピンオフでもやりたいです。セットも使い回せるじゃないですか。衣装もそのまま残っているし。全然やりたい。何でもやりますよ。あそこもやり切ってないんだよな、上杉の人質生活スピンオフ。全5話ぐらい。(上杉景勝役の)遠藤(憲一)さんの都合が付けばですけどね。(景勝の重臣)直江兼続(村上新悟)も、もっと見てみたいしね。明日にでもやりたいくらい」と笑い、根っからの“芝居の虫”ぶり。

 それほど芝居に惹かれる理由を聞くと「趣味でやっていることなので、夢中になっちゃいますね。学生時代から変わらない?あまり変わってないですね。高校の演劇部から、あまり変わってないと思います。趣味で仕事をさせていただいて、非常に幸せな人間だと思っています」と答えた。

 今回は「一字一句なるべく三谷さんの脚本通りに演じたかったんです」と“脚本重視”のスタンスで撮影に臨んだ。

 「一字一句、きれいに、脚本通りにやるのがいいと思っていたんですが、現場はそうじゃない方がいい場合もあります。例えば、部屋の中で話すシーンを、廊下を歩きながら話すシーンにしてほしいというような現場の要請もあるわけです。自分としては脚本に『部屋』と書いている以上、許す限りは部屋の中で話したいと思い、テキスト重視でいこうと考えていたんです」

 真意を問うと「テキスト重視と言うと、非常にカッコいいですが、そんな大層なことでもなく、書かれたまんまやるという、それだけなんです。もし辻褄が合っていないところがあっても、もし誤字脱字があったとしても、そのまま演じた方がおもしろいんじゃないかと思うぐらい、その通りにやろうと思っていました。それは、三谷さんの脚本だからだと思うんですけど」と振り返った。「何回か(台本に)写植ミスがあったんですが、その通りにやりたいなと思ったくらい」とサラリと驚くべき告白。それほど、三谷脚本を信頼していた。

 幸村像について、堺は“目の前の現実に対処した実務者”と語った。黙々と仕事をこなす堺の姿が幸村に重なる。

 事実、ドラマ後半戦を迎える7月にも「ここまで物語がグーッと深く進んでくると、今は、この物語がどこに向かうのかとか、これはどういう意味なのかとか、そういうことすら愚問のような気がしています。僕が楽しいかとか、どう思っているかとかなんて、どうでもいいなと思っていて。ある意味、思考停止しているんですよね。(歴史や演技の)評論家としての思考を全く停止しているので。(演技は)『やれと言われたんで、やりました』みたいな」と笑いながら「流されるだけ流されていこうかなと思います」と目の前のことに、ただ集中する“超自然体”の状態にあると明かした。

 泣いても笑っても、今夜が最後。堺の仕事人ぶりを脳裏に焼き付けたい。

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