島木譲二さん通夜 めだか「元気、強い、弱音を吐かないが美学」

[ 2016年12月18日 05:30 ]

通夜会場には島木譲二さんの思い出の品々が並べられた
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 16日に脳出血のため72歳で死去した吉本新喜劇・島木譲二(しまき・じょうじ、本名濱伸二=はま・しんじ)さんの通夜が17日、大阪市内で営まれた。参列した新喜劇の仲間からは優しく愛すべき人柄を物語るエピソードが続出。池乃めだか(73)も「元気、強い、弱音を吐かない、があいつの美学やった」と惜しんだ。葬儀・告別式は18日に営まれる。喪主は妻昭子さん。

 大阪名物パチパチパンチなどのギャグで親しまれた新喜劇の人気者。参列者は「怒るところを見たことがない」「人の悪口を言わない」と口をそろえ、その人柄の良さを称賛した。加えて弱音を吐かない島木さんの性格を知るめだかは、「かなり悪いと聞いていたが、連絡しなかった。もう一回一緒に仕事ができると信じていた。つらいね」と涙を浮かべた。

 新喜劇で30年以上、島木さんと共に歩んだタレント間寛平(67)も、「棺の顔は奇麗で、今でも起き上がってパチパチパンチをやりそうやった」と肩を落とした。マラソンとヨットで世界一周した「アースマラソン」(08〜11年)以後は会っていなかったというが、通院する病院が同じで「食堂のおばちゃんに、僕のことを凄く褒めてくれていたらしい」とうれしそうに話した。

 さらに島木さんの酒豪エピソードも披露。「東京からの帰り、電車の窓が見えなくなるほど空の缶ビールが積み上がった」といい、「酔ったら裸になってパチパチパンチをしてた」などと、盟友だからこそ知る島木さんの素顔を明かした。

 遺影は赤いスーツに、「ポコポコヘッド」でおなじみの金色の灰皿を手にファイティングポーズ。展示コーナーには新喜劇の台本や、89年公開の日米合作映画「ブラック・レイン」で共演した米俳優マイケル・ダグラス(72)との2ショット写真、ボクサー時代のグローブなど、多方面で輝いた人生を物語る品々が展示された。

 島木さんは毎日放送で警備員をしていた時に殺陣師の故的場達雄さんにスカウトされ、門下生となり芸能界へ。80年に新喜劇入りしたが、2011年初頭から大阪のなんばグランド花月での新喜劇など全ての出演をキャンセルし、同2月に所属する吉本興業が休業を発表した。慢性腎盂炎(じんうえん)を患い、人工透析を受けるなど長年、入退院を繰り返しながら闘病生活を送っていた。

 ▽主な弔問者 桂文枝、池乃めだか、オール巨人、トミーズ、藤井隆、かつみ・さゆり、角田信朗、間寛平、すっちー、島田一の介、松浦真也、藤崎マーケット・トキ、石田靖、内場勝則、未知やすえ、末成由美、辻本茂雄、宇都宮まき、ぼんちおさむ(順不同、弔問者約300人)

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