関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】近大・井町捕手 勝負の行方は「捕手の僕次第」

[ 2020年9月2日 05:31 ]

<関西学生野球>近大・井町大生
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 あどけない笑顔とは対照的に内面には闘志の炎が燃えさかる。井町は穏やかな口調ながら、強い決意を口にした。

 「チームが勝つか負けるかは捕手の僕次第だと思っています」

 昨年は春秋ともに2位。秋は勝者が優勝となる大一番を落とし、目前で関大に胴上げを許した。「悔しさしかなかったし責任も感じた」。リーグ戦終了後に「どうすれば、あと1勝を超えられるか」と自問自答。「控え選手や応援も含めて、いかにチームが一つになれるか」という結論にたどり着いた。

 1年時に大学野球選手権、2年時には明治神宮大会に出場したが、正妻となった昨年は全国舞台に立てず。履正社の同期である寺島(現ヤクルト)とは全国大会出場の際に東京で会食する約束をしているが、初めて実現できなかった。「大きな目標は日本一。でもリーグ優勝しないとスタートラインにも立てない」。約束を守り目標を達成するためには自己犠牲もいとわない。

 大黒柱だった村西(現オリックス)が抜け、経験の浅い下級生投手を引っ張る。「とにかく(球を)受けて、知るしかない。今までにないくらい、たくさんの球を受けました」とブルペンに居座り続け、投手陣の持ち味や性格を把握した。

 コロナ禍で寮生活可能な人数が制限されたため、兵庫県神戸市内の実家からの通学に変更。片道1時間超の時間は「ずっと野球のことを考えています。意外と早く着きますよ」と笑う。「一番いい球を選択し、気持ちよく投げさせてあげたい」。熱い心で縁の下の力持ちに徹する。

 ◆井町 大生(いまち・だい)1998年(平10)9月4日生まれ、兵庫県神戸市出身の21歳。御影北小1年から野球を始める。中学時代は東淀川ボーイズに所属。履正社では1年秋からベンチ入りし3年夏に甲子園出場。1メートル70、73キロ。右投げ右打ち。

 ●近大予想オーダー●
(8)梶 田(2=三重)
(9)筒 井(2=履正社)
(5)佐 藤(4=仁川学院)
(3)森 田(3=神戸国際大付)
(7) 向 (4=金光学園)
(2)井 町(4=履正社)
(4)谷 本(4=福井工大福井)
(6) 岡 (4=北大津)
(1)林 山(4=創成館)

 ▼近大・田中秀昌監督 神宮に行き日本一になる目標はブレない。投手陣は小寺に続く選手が出てきてほしい。打線の軸は佐藤。打率、打点、本塁打、盗塁の4冠を獲るくらいやってほしい。

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