関西大学野球リーグ

【関西学生のキーマン】剛腕でいざ連覇 近大・村西良太投手

[ 2019年4月2日 16:23 ]

近大・村西
Photo By スポニチ

 常に笑みを絶やさない。穏やかな性格で、信頼も厚く下級生からも慕われる。そんな“いい人”もマウンドに上がれば一変する。サイド気味のフォームから最速152キロの剛球を投げ込む近大・村西が07年秋、08年春以来となるリーグ連覇へのカギを握る。

 1年生だった16年秋に6試合登板したが、以降は昨春までの3季で登板2試合のみ。飛躍のきっかけとなったのが「練習」と「睡眠」だった。ウエートトレで体重は8キロ増の73キロとなり投球時の歩幅を従来の7歩から半歩縮めたことで下半身の安定感を得た。昼寝も取り入れ1日計10時間眠ることで「体が軽くなり練習に集中して取り組めるようになりました」と言う。昨秋は12試合中10試合に救援登板するフル回転で3季ぶりの優勝に貢献。田中秀昌監督も「想定以上」の成長曲線を描いた。

 兵庫・津名高では1年秋からベンチ入りを果たしたが、3年間を通して控え投手。卒業後の就職先も決まっていた。だが、田中監督の目に留まり近大進学を決意。当初は「試合で投げたいな」程度の気持ちだったが、1年秋から出番を得ると「もっと投げたい」と欲を持ち始めた。控えめだった青年は「プロに行きたい」と公言するまでになった。

 4強入りした昨秋の明治神宮大会では2試合計4回を投げ防御率4・50。「直球で押せましたが、真ん中付近は全て当てられる」と収穫と課題があった。今春から先発転向の可能性もあるため、スタミナ強化が課題。「連覇は当然ながら、昨年見えかけた日本一を獲りたい」。目を輝かせ、頂点に挑む。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る