関西大学野球リーグ

【近畿学生野球】大阪工業大学・田中建多外野手 「リーグ3冠王狙う」不動の4番打者

[ 2018年8月31日 12:24 ]

大工大の4番として活躍を誓う田中建
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 1メートル78、90キロの体格にはパワーが満ちあふれている。両翼98メートルで高さ10メートル以上あるネットの上を田中建の打球は軽々と越えていく。田中恵三監督も「歴代の選手であそこまで飛ばす選手はいなかった」と不動の4番の凄さを表現する。憧れの選手はDeNA・筒香で「マネはできないですが、よく見ています。打席での構えの余裕と、何とも言えないどっしり感がいい」と球界を代表する左打者の強打を自身の理想の打撃に重ね合わせる。

 今春は両足捻挫で出遅れ、実戦復帰したのは第3節の大阪観光大戦から。規定打席未到達ながら、ともにリーグトップの2本塁打、9打点をマーク。9安打中、2本塁打に二塁打3本と半分以上が長打を占めた。チームは昨秋5位から2位まで躍進したが、優勝した奈良学園大戦には出場できず、勝ち点を落とした。自分がいれば……の思いが、今秋にかける思いを強くする。

 「全打席で本塁打を狙っている」と話し、練習でも常にフルスイングを心がける。福知山成美時代は甲子園出場はなく3年夏は京都大会初戦敗退。打席に立つこともできなかった。決してエリートではなく地道に実績を積み上げてきた。

 今秋は左翼守備にも就く。「難しい」と話すが「ミスは打って取り返せばいい」と前向きだ。8月中旬には初めて関東遠征し早大、筑波大と練習試合。全国レベルのチームと対戦することで新たな刺激も受けた。「リーグ3冠王を狙います」。有言実行の先には悲願のリーグ初制覇が待っている。(吉村 貢司)

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