敗戦の中にも存在感!阪神・森下、希望のマルチ 球団新人の交流戦デビュー戦複数安打は21年中野以来

[ 2023年6月2日 05:15 ]

交流戦   阪神2―4西武 ( 2023年6月1日    ベルーナD )

<西・神>7回、森下は二塁打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 試合後の阪神・森下には、どこか安堵(あんど)感がにじんでいた。4月4日の広島戦以来となる3度目の複数安打をマーク。チームが2連敗を喫した中で、存在感が際立った。

 「2本打ったのも久しぶりですし、スタメンも久しぶりだったのでなんとか結果が出て良かった」

 1点劣勢4回だ。1死走者なしで迎えた2打席目に宮川の外角高めのカーブを捉え中前打で出塁すると、3点劣勢で回ってきた7回の3打席目。先頭として平井の内角直球を引っ張り込んだ。痛烈な打球は三塁線を破り二塁打でチャンスメーク。二塁ベースに到達すると思わず頬が緩んだ。

 「スタメンで出ていない期間で、過去の動画とかを参考にして、今の打ち方が良いのかなと」

 5月19日に再昇格して以降、足を上げる打撃フォームに変更していたが、この試合から入団時から続けてきたすり足気味のフォームに再び戻した。高卒2年目の前川が交流戦に2試合連続でスタメン出場した一方で、悔しさを押し殺しながら、試合に出られなかった期間を逆にチャンスと捉え、フォームを修正。試行錯誤を重ねた先に、復調を示すチーム唯一のマルチ安打があった。

 岡田監督も活躍に目を細めた。「昨日、おととい(前川が出ているのを)見とって。(今日)結果出てるわけやから。森下、使うになるやんか」と、今後の積極起用を明言した。

 球団新人が交流戦デビュー戦で複数安打を放つのは21年の中野以来。「パ・リーグの投手は球の速い投手が多い。そこに負けないように」と森下。今後の大暴れを予感させる、2本の安打だった。(石崎 祥平)

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