【田淵幸一氏 視点】加藤豪は今の新庄日本ハムにうってつけの3番打者

[ 2023年6月2日 21:57 ]

セ・リーグ   日本ハム8―2巨人 ( 2023年6月2日    東京D )

<巨・日>7回、ソロ本塁打を放つ加藤豪 (撮影・白鳥 佳樹)
Photo By スポニチ

 日本ハムがともに今季最多となる14安打で8点を奪い巨人に8―2で大勝した。5―2の7回。「3番・一塁」でスタメンに名を連ねたドラフト3位ルーキー加藤豪将内野手(28)は、1死無走者から巨人3番手・平内の6球目の内角直球を捉え、大きな追加点となる3号ソロをライナーで右翼席に突き刺した。

 スポニチ評論家の田淵幸一氏(76)が、交流戦2カード目となる巨人戦に先勝した日本ハムの打線を分析した。

 加藤豪は今の新庄ハムにうってつけの3番打者だ。バットを寝かせて持って、広めのスタンスからノーステップでコンパクトに振り出していく。ホームランの打席、直球を3球続けられてカウント1―2。追い込まれても焦らない。4球目と5球目。巨人バッテリーはスプリットで空振りを取りにきたが、ファウルで粘る。6球目、内角低めにきた151キロの直球にスパッとバットを出した。ボールを飛ばすのにパワーはいらない。お手本のような打撃でスタンドまで運んだ。

 この試合では3本のホームランが出たが、今の日本ハムはスモールベースボール。四球や単打に足をからめて1点ずつを積み重ねていく。加藤豪はボール球を振らないし、空振りも少ない。アベレージヒッターで二塁打が多くなるタイプだと思う。自分でも長打を打てて万波やマルティネスへのつなぎ役もできる。理想的な3番打者といえる。右脇腹の肉離れが完全に癒え日本の野球に慣れてくれば打率はもっと上がる。シーズン終盤に向け、どんな選手になっていくのか楽しみだ。(スポニチ評論家)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年6月2日のニュース