西武 朗希らパ・リーグの難敵攻略へバーチャルトレ導入 映像で実物同様球速&球筋体感

[ 2023年4月25日 05:30 ]

VRで実戦感覚を養う川野
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 リーグトップの69得点を誇る西武が、ロッテ・佐々木朗らパ・リーグの難敵攻略へ秘密兵器を導入していることが24日、分かった。最先端のバーチャルリアリティー(VR)を用いた「仮想現実トレ」が必勝アイテム。専用ゴーグルを着ければ、投手の映像が映し出され、実物同様の球速、変化球が体感できる代物だ。

 最新機器が抜群の効果を発揮したのは、22日のオリックス戦。昨年6月18日のノーヒットノーランなど7連敗中だった山本に対し、自己ワーストとなる11安打を浴びせた。

 強打を可能にしたのは、手元にあるボタンだった。インパクトの瞬間に押すことでタイミングを瞬時に計算。感覚とデータを合致させ、実戦感覚を養ってきた。初対決ながら2打席目で153キロ直球を右前打した児玉が「事前にフォークの落ち方も確認できたし、タイミングの練習になったことが試合に生きた」と言えば、カーブを中前打した鈴木は「投球フォームはかなり本物に近いので、イメージが持てるのは大きい」と証言した。

 昨年5月11日にノーヒットノーランを許したソフトバンク・東浜に対しても、19日に5回途中3失点でKO。苦手意識は払拭した。1軍だけでなく、2軍でも試験導入中。ファームの選手に1軍レベルを“VR体感”させることで、昇格時の対応力は確実に増す。

 リーグワーストだった昨季のチーム打率・229から、今季は同2位の・244に跳ね上がった。主力の山川、源田を欠く中での奮闘。対戦を重ねるほどデータを集められる利点もあるだけに、2度の対戦で苦しめられたオリックス・山下が次なるターゲットだ。

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2023年4月25日のニュース