カージナルス・ヌートバー初球先頭弾 06年WBC米国戦で先頭弾の侍1番“先輩”イチ氏ばり勢いづけた

[ 2023年4月25日 02:30 ]

インターリーグ   カージナルス7-3マリナーズ ( 2023年4月23日    シアトル )

<マリナーズ・カージナルス>初回、先頭打者本塁打を放ち、オリバー・マーモル監督(左)に迎えられるカージナルスのヌートバー(AP)
Photo By AP

 侍ファイアワークス(花火大会)の号砲は“たっちゃん”が打ち鳴らした。カージナルス・ヌートバーが初回先頭で、マリナーズ先発フレクセンの初球からいった。外角高めの速球を捉え、打球速度107.7マイル(約173キロ)、飛距離123メートルのアーチを右中間席へ運んだ。

 昨年8月21日ダイヤモンドバックス戦に続く、自身2本目の初回先頭打者アーチとなる2号ソロ。三塁ベースを回るとペッパーミルパフォーマンスも忘れず。ハッスルプレーで不動の1番として侍ジャパンをけん引したWBCのように、チームを元気づけた。4回1死一塁で中前打して中押しにつなげ、6回先頭では遊撃内野安打と今季初の3安打。13安打7得点の猛攻に導き連敗を2で止めた。

 特別なシリーズだった。2日前の初戦開始前、憧れ続けたマ軍会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏と初対面した。約15分間話し込み、サイン入りユニホームもゲット。「恥ずかしくも何ともないよ、だってあのイチローだよ!」と大喜びだった。その侍ジャパン1番打者の先輩が、06年の第1回WBCの2次ラウンド米国戦でチームに力を与え初優勝に導いたのが、この日のヌートバーと同じ先頭打者本塁打。「生きる伝説です。WBCでもイチローさんを失望させたくない思いでプレーした」というレジェンドの前で最高の輝きを放った。

 「あの一発でみんなが乗っていけたね」と先発して6回3失点で2勝目のフラーティも感謝した。打率.280へ上げ、出塁率は5割に達した。これで借金4と、左手親指の突き指での負傷離脱の間に出遅れた優勝候補を、「タツジ」のミドルネームを持つ日系侍が引っ張っている。

続きを表示

この記事のフォト

2023年4月25日のニュース