阪神・伊藤将 “甲子園+巨人”は無双「継続しているので伸ばせれば」 27日今季初登板に心強いデータ

[ 2023年4月25日 05:15 ]

練習中に笑顔を見せる伊藤将(撮影・北條 貴史)
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 左肩違和感で出遅れていた阪神・伊藤将司投手(26)が24日、1軍に初合流した。甲子園での投手指名練習に参加。「結果を出そうと思っている」。今季初先発予定の27日巨人戦へ向けて強い決意。甲子園では新人だった21年9月1日の中日戦から登板15試合で10勝負けなしの10連勝中だ。さらに、巨人戦は昨季3戦全勝2完封と相性が抜群。「甲子園×巨人戦」の2つの無双方程式を追い風にして、待ちに待った23年の初陣に臨む。

 甲子園での伝統の一戦は、伊藤将への期待が自然と高まる。「無双」と言うべき強力データが2つもあるからだ。

 一つ目は、甲子園では黒星と縁が薄いこと。プロ1年目の21年9月1日から実に15試合に先発して10勝0敗、10連勝中だ。それを3年目左腕も承知し「継続しているので、伸ばせれば」と、追い風を感じていた。

 もう一つは、巨人を大のお得意さまにしている点だ。昨季は3戦全て勝利し、24イニングを投げてわずか1点しか失わなかった。甲子園では2戦2完封。対戦防御率は0・38を誇った。

 1年たてば調子もメンバーも変わることを踏まえ、「去年は去年。今年は巨人打線も違うと思うので、自分の投球ができれば」と気を引き締めるものの、21年4月7日にプロ初勝利を挙げた相手へのイメージは、ずっといいまま。「甲子園+巨人戦」の吉兆の組み合わせを背にして、カード3戦目の27日に今季初先発を迎える。

 ここまで長かった。3月10日に左肩の違和感を発症。開幕ローテーション入りが白紙となり、2軍調整を余儀なくされた。4月8日のウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)で実戦復帰し、続く15日の同・ソフトバンク戦(タマスタ筑後)で5回3安打無失点の投球をしたものの、即1軍招集とはならなかった。

 3年目右腕の村上が結果を出したこともあって、先発ローテーションの6枠は埋まったままだった。当初は22日の同・中日戦(甲子園)で先発予定も、不振の西純が降格となったことで同戦の登板を回避。ようやく出番が巡ってきた。1軍初合流したこの日は「上がってきたからには、結果を出そうと思っている」。力強い言葉を発信した。

 出遅れを取り戻すためにも、イニング数にはこだわる。過去2年間も先発ローテーションの一員として奮闘しながら、規定投球回には一度も到達できていない。今年こそ――の思いから「規定回数を達成できていない。そこを頭に入れながら、ここから挽回できたら」とテーマを掲げた。先発が長いイニングを投げれば、それだけチームが勝利に近づくのは明白。20年ドラフトの同期、村上の活躍を「自分も負けられない」と刺激に変えながら、期待のサウスポーがいよいよ登場する。(倉世古 洋平)

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