日本ハム・松本剛オープン戦2安打締め チーム最多安打で昨季首位打者の貫禄示し開幕へ

[ 2023年3月27日 06:00 ]

オープン戦   日本ハム1-1ヤクルト ( 2023年3月26日    エスコンF )

<日・ヤ>初回、先制打を放つ松本剛(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハム・松本剛外野手(29)がオープン戦最終戦のヤクルト戦で2安打を放ち、初回の適時打でチーム唯一の得点を叩き出した。オープン戦で放った16安打はチーム最多。打率・327と昨季首位打者の貫禄を示し、新たなチームリーダーとして臨む23年シーズンに向かう。

 新庄監督が冗談を交えて笑った。「エスコンのライトとセカンドの間に土地、買ったんじゃない?」。北広島の地価は新球場効果で全国一の上昇率を示しているが、松本剛のヒットゾーンだけは誰も他に買うことはできない。第1打席の初球から、奇麗な打球をそこへ運んでみせた。

 初回、五十幡、石井の連打で生まれた無死一、二塁。ヤクルトのドラフト1位・吉村(東芝)の148キロ直球を捉えた。中堅手の右へ落とす先制適時打。8回のオープン戦最終打席でも右前打を飛ばし、「だいぶいい方向に行っている。ボールの見え方もいい感じ」と手応えを話した。

 新庄監督は「率が残ると今度は大きいのを欲しがるのがプロ野球選手の心理」と、昨季首位打者の取り組みに着目していた。「キャンプは正直、ちょっとそういう感じはあった。違うな…という思いもあった」と松本剛。今季開幕スタメンを早い段階で確約されていたこともあり、じっくりと自分の打撃と向き合った結果、「振り過ぎないのは大事。いい切り替えができた」という。「長打は今年も捨てて、とにかくヒット」。腹を決めた松本剛に、指揮官は「もう自分というものができつつあるよ」と目を細めるばかりだ。

 チームはオープン戦を2位で終えた。「勝ちに対する意識の違いだけで、結果も変わってきている。シーズン前でまだみんな不安だと思いますけど、この勢いのままやっていきたい」。選手会長らしい言葉で締めくくった。(和田 裕司)

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2023年3月27日のニュース