阪神・小幡、遊撃バトル制した ライバル・木浪退け開幕スタメン決定 「第二の鳥谷」目指す

[ 2023年3月27日 07:10 ]

オープン戦   阪神2―5オリックス ( 2023年3月26日    京セラD )

<オ・神>5回、小幡は中前打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 ついに注目の遊撃バトルが決着した。阪神・小幡が木浪との一騎打ちを制し、自身初となる開幕遊撃の座をつかんだ。24日からのオリックス3連戦すべてで先発出場し、この日は侍ジャパンから合流した二塁・中野とオープン戦最終戦にして初コンビ。連係もそつなくこなし「開幕に向けてやるべきことをやりたい」と力強く言い切った。

 「(開幕先発は)初めてだし、いろんな緊張感もある。そういうのを感じながらしっかりプレーしたい」

 昨秋の安芸キャンプから白熱したサバイバルを繰り広げてきた。今春の実戦では2人がほぼ交互に先発。経験値の高い木浪に対抗した22歳は魅力の強肩に加え、勢いと若さを武器に、オープン戦打率は・270と及第点の数字を残し、失策も15試合でわずか1。3盗塁の快足も見せた。

 開幕オーダーで挑むこの3連戦を前に岡田監督は「(遊撃は)流動的」としながら「小幡」で腹は決まっていた。託した理由は「守備とかいろんな意味を含めて。全部で」。指揮官には第1次政権初年度の2004年、ドラフト1位ルーキーの鳥谷敬を巨人との開幕遊撃に抜てきした過去がある。リーグ優勝を果たした03年、遊撃手として打率・301を記録した藤本敦士(現内野守備走塁コーチ)を二塁にコンバートしてまで金の卵に出場機会を与えた。先を見据えた積極起用で、鳥谷氏はその後、不動の遊撃手として活躍。くしくも小幡は当時の鳥谷氏と同じ年齢。ならば、歩む道も同じでありたい。

 「1年間1軍の戦力として戦うことがまだできていない。シーズンに入れば結果が大事。一日一日を大切にしながら、課題とも向き合って、修正する力も必要になる」

 必死にもぎ取った定位置を簡単に明け渡すつもりはない。「しっかり守って、次に打撃ですね」。ようやく立ったスタートライン。飛躍を遂げるシーズンがまもなく始まる。(八木 勇磨)

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2023年3月27日のニュース