広島・玉村 逆転開幕ローテ!4・2ヤクルト戦GO 最後に“一発快投”5回1安打零封

[ 2023年3月27日 06:30 ]

オープン戦   広島8―3ソフトバンク ( 2023年3月26日    マツダ )

<広・ソ>広島先発の玉村(撮影・中村 達也)
Photo By スポニチ

 広島は26日、オープン戦最終戦のソフトバンク戦に8―3で勝利し、連敗を「7」で止めた。オープン戦初登板初先発の玉村昇悟投手(21)は5回1安打無失点とアピールに成功。2軍で調整を続けてきた高卒4年目左腕が最後のチャンスで“一発快投”し、逆転での開幕ローテーション入りを決めた。勢いそのままに開幕3戦目となる4月2日のヤクルト戦(神宮)に向かう。

 玉村は落ち着いていた。事実上、開幕ローテーション入りをかけた最後の舞台。大事な“試験”となったオープン戦最後のマウンドでも泰然自若を貫いた。

 「いつも通りやればいいと思っていた。普段通りの力を発揮しようと思ってマウンドに上がった。(ローテーション入りは)うれしいですし、頑張らないといけないなと思う」

 ラストチャンスで本領を発揮。初回は打者3人を11球で料理した。勢いよく立ち上がると3回まで完全投球。最速146キロの直球を軸に、スライダー、チェンジアップを駆使して、凡打の山を築いた。4回は2死から柳田に初安打となる中前打を浴びると、栗原には四球を献上。続くアストゥディーヨには内角を狙った直球が引っかかり、死球を許した。2死から満塁の危機を招いた。しかし最後は正木を外角低めの直球で見逃し三振に仕留めて切り抜けた。

 強力打線相手に5回1安打無失点の好投だ。文句なしの結果でアピールに成功。「ファームからずっといいと聞いていた。ワンチャンスをつかみました」。投球内容に目を細めた新井監督が、ついに合格点を与えた。

 今春キャンプは2軍での調整が続いた。それでも焦りはなかった。「タイミングが、重ならないと(1軍に)上がれない。つかみ取れるようにと思って、ずっとやっていた」。技術面では緩急を生かすために、直球の精度向上を課題に掲げ、常に高みを目指してきた。そんな心技体の充実が結果につながった。

 「(先発の)6人の中に入れたのはいいと思うが、開幕ローテーションとかは、あまり気にしてない。普段通りの力を出せるように心がけていきたい」

 ついに次回は本番だ。中6日で開幕3戦目となる4月2日のヤクルト戦に向かう予定。高卒4年目の今シーズンでも自然体を貫いていく決意だ。

 玉村が当確ランプをともしたことで、開幕ローテーションの大枠も固まった。新井監督は個人名こそ明かさなかったが「6人は自分の中ではもう決まっている」と言及。昨季の実績を踏まえると、残る1枠はアンダーソンとみられる。4日後に迫る3・31の開幕へ態勢は整った。(長谷川 凡記)

続きを表示

2023年3月27日のニュース