【センバツ】広陵・中井監督 完投の2年生エース・高尾は「ここって言う時に粘り強いピッチングを」

[ 2023年3月27日 17:01 ]

第95回選抜高校野球大会3回戦   広陵3―2海星 ( 2023年3月27日    甲子園 )

<広陵・海星>8強入りを決めてアルプススタンドに向かって駆け出す広陵ナイン(撮影・北條 貴史)
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 2年連続26回目出場の広陵(広島)が7年ぶり6回目出場の海星(長崎)と対戦。3―2で勝利し、2010年以来13年ぶりの春8強入りを果たした。

 先発の2年生右腕・高尾は2回、先頭安打と犠打から2死二塁とすると、味方の失策で先制を許した。なおも9番・吉田の左前適時打でさらに1点を失った。

 打線は2点を追う5回、1死から7番・中尾の中越え三塁打で1死三塁とすると、8番・高尾の右犠飛で1点を返した。6回には先頭の1番・田上の右中間越え三塁打から2番・谷本の中犠飛で同点とした。7回には2安打などで1死一、二塁に田上の二ゴロが敵失を誘い勝ち越しに成功した。

 高尾は2回以降は得点を許さず。6回以降は安打を許さず、6安打、10三振、4四球、155球2失点の完投勝利を飾ってみせた。

「広陵のボンズ」の愛称を持ち、今大会№1長距離砲として今秋のドラフト上位候補にあがる3番・真鍋は3打数無安打1三振、1四球だった。

 広陵は29日の準々決勝では専大松戸(千葉)と対戦する。

 中井哲之監督は逆転勝利に「本当に選手たちがよく最後まで粘って、頑張ってくれました」とナインを称えた。中盤以降流れを引き寄せた要因としては「高尾が全く本来のピッチングができてなかったんですけど、上級生が声をかけながら、任しとけって言うような声をかけてましたんで、上級生がよくがんばって点に絡んでくれたと思います」と続けた。

 高尾は我慢の投球が続いたが、「たくさんの球数を放りましたし、きょうは本当に調子悪かったんですけど、ここっていうときには本来の粘り強いピッチングをしてくれたと思います」と評価。6回以降は無安打投球に「ちょっと体の力が抜けて、打たせて取ろうとしっかり投げてくれたと思います」と話した。

 攻撃では海星の先発・吉田から徐々にいい当たりが増えていったが、「とにかく打たされないように、しっかり自分のポイントに引き付けてと言ったんですが、本当にいいピッチングをされて、なかなか厳しい戦いでした」と振り返った。5回の中尾の三塁打については「ずっと調子が悪くて、ここにきて背番号一桁を取って、本当によく打ってくれました」と目を細めた。

 試合を立て直しての逆転勝利。「本当に粘り強く、スタンドとベンチと出てる選手が一つになって、よく頑張ってくれたと思います」としみじみ。次戦の相手は専大松戸(千葉)となるが、「素晴らしいピッチャーがいますので、また簡単には勝たせていただけないと思うんですが、今できることを1球1球大切に、闘志をもって頑張ろうと思います」と前を向いた。

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