侍・栗山監督 「このチーム、世界一になれるんじゃないか」と思った瞬間 不調の村上に大谷が、吉田が…

[ 2023年3月27日 19:12 ]

<栗山監督・会見>会見する栗山監督(撮影・尾崎 有希)
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 WBCで09年の第2回大会以来、14年ぶり3度目の優勝を果たした侍ジャパンの栗山英樹監督(61)が27日、東京都内の日本記者クラブで記者会見に臨み、村上宗隆内野手(23=ヤクルト)について語った。

 昨季、史上最年少3冠王に輝いた村上。昨年11月の強化試合から、起用する側に立ってみて「外から見るよりも、一緒にやってみて彼の狙いだったり、野球に対する姿勢は素晴らしいものがあった。必ず、どんな選手がいっぱい来ても、日本の4番を打てると思って前に進めていた」と回想。

 しかし、本番では打撃不振に苦しんだ。「選手っていうのはなかなか春先って状態を上げるまでにいろんなことが起こるので非常に難しいのはわかっていた。たぶん村上選手も苦しんだ部分もある中で、僕は最終的に優勝の瞬間に4番にいればいいという思いだったんですけど…どういう風に彼に刺激を与えながらチームが勝っていけばいいのかというのは毎試合考えてました」。監督室や、電話、LINEで何度も話をし、結果的に4番から5番に打順を下げた。悔しさをにじませながらも、村上は準決勝でサヨナラ打、決勝でWBC1号ソロと息を吹き返した。

 「最終的には日本に帰ってきて別れる時、ムネに“宿題持ったまま終わるよ”っていうことは伝えた。もっともっと、今回出た全てのメジャーリーガーを超えていくために、一番になるため、宿題があった方が人間前に進めるからねと。これがどう伝わってるかわからないけれど、そういう思いで別れて。本人も“次(の大会)は4番を打ちます”と言っていましたし」と決意を伝えられたことを明かした。

 また、「一つだけ、僕がすごく感じていたのは…大谷翔平選手だったり、吉田正尚選手であったり、活躍している選手が、試合中にムネが打って帰ってきて状態悪い時に、2人がバッティングを教えるというか。こういう感じになってるんだよね、っていう話をずっとしてるんですね。僕以上に、ああいう若い選手が世界に向かってもっと良くなることを求めているし、そういう選手が多くならなければ世界一にはなれないということも感じながら戦っていた。僕以上に彼らが、僕がやろうとしてることを感じてくれながら前に進んでいたことは事実。そういう光景を見ている時に、このチームほんとに世界一になれるんじゃないかと思いました」と振り返った。

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