広島・栗林「鉄腕守護神」襲名だ 新井新政権で「60試合ぐらいは投げられる機会あれば」

[ 2022年10月18日 05:00 ]

キャッチボールする栗林(撮影・河合 洋介)
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 広島・栗林良吏投手(26)は17日、新政権での「鉄腕守護神」襲名に向けて意気込んだ。すでに新井貴浩新監督(45)は、来季も抑えとして起用する方針を示唆。先発投手に球数制限を設ける構想もあり、救援陣の登板数増加にも耐えられる土台づくりを進めていく。

 栗林は、新井監督の下で新たな一面を見せようとしている。そのカギは登板数。必要とあれば、チームが設ける制限すら飛び越えられる守護神を目指す。

 「佐々岡監督が上手に起用してくださったおかげで、他球団と比べて(救援陣の)登板数は少なかった。来年からは、どれだけ投げても体が壊れない、体を心配されないくらい投げられるようになりたい。そうなれば、自分の成績も良くなるし、チームの勝利にも貢献できると思う」

 佐々岡前監督の方針により、救援陣の登板間隔は徹底的に管理されてきた。栗林が3日連続で登板したのは、過去2年間で2度のみ。「そのおかげで今の体がある」と首脳陣の配慮に感謝する一方で、同一リーグの抑えの中では最少となる48試合登板に終わったことも事実として残った。

 「その(登板間隔の)壁を崩せなかったとも言える。コンディションよく投げ続けられれば、もっと試合数が増えたのかなと思う。そこは自分の力不足」

 来季のフル回転に備えるべく、今秋は土台づくりに多くの時間を割いている。「シーズン中に調子の浮き沈みがあった。そこを安定させるために体づくりをテーマにしてやりたい」。マツダスタジアムでの秋季練習では、球団トレーナーが考案した練習をこなしており、「ここで得た知識をオフにつなげたい」と先を見据えている。

 新井監督が就任会見で「先発から栗林につなぐまでの形を整備しないといけない」と言及したように、来季も抑えを任される見込みだ。さらに指揮官は、先発投手の球数を制限するために、積極的に継投する構想も温めている。新政権の下で栗林の登板機会が増える可能性は大いにある。

 「1年間、1軍で戦うために体づくりをしないといけない。50試合と言わず、60試合ぐらいは投げられる機会があればいいなと思います」。絶対的守護神は、フル回転で新政権を支えようとしている。(河合 洋介)

 《羽月が急性腰痛から復帰》羽月が急性腰痛から復帰し、マツダスタジアムでの秋季練習に合流した。9月28日の練習中に負傷し、同日中に出場選手登録を抹消。シーズン終了後もリハビリ組の3軍として大野練習場で調整を続けてきた。合流初日から特守を受けるなど精力的に汗を流し、「動きに不安もないし、いい一日にできた。レギュラーを取れるように走攻守プラス元気を見てもらいたい」と気持ちを新たにした。

 《安部国内FA権取得》日本野球機構(NPB)からフリーエージェント(FA)有資格者が公示され、広島・安部が新たに国内FA権を取得した。15年目の今季は、10年以来12年ぶりの1軍未出場。ただし、3月19日のウエスタン・リーグ中日2回戦での負傷による離脱が故障者特例措置の対象となり、取得日数を満たした。鈴木清明球団本部長は、安部との話し合いについて「いろいろな話はしている」と話すにとどめた。

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2022年10月18日のニュース